いつもと様子が違う車内アナウンス。車掌役をつとめるのは中川家の礼二だ。
山手線を舞台にした、哀愁ただよう昭和歌謡が発売された。タイトルは『山手線内回り〜愛の迷路〜』。ネクタイを頭に巻いて“できあがった”おじさん3人が歌うところへ登場するのはタッキー&翼の二人……。
これは9月23日に発売された、タッキー&翼のニューシングルの話。平成のアイドルらしかぬタイトルに親しみやすい昭和歌謡、歌詞には山手線の駅が登場する。実際に山手線では、タッキー&翼のラッピング電車も走行中! ジャニオタの次は鉄オタ狙い?!
タッキー&翼のミュージックビデオに登場したのは……
初回限定「山手線」盤にはDVDが付いてくる。「これでいつでも二人の姿が見られる!」と迷わず選択したものの……。
いや、タッキー&翼の二人はカッコよかった。たとえ変顔でもキュンとしてしまうジャニーズのアイドルっぷりは健在だし、歌詞も渋谷、恵比寿、目黒……と山手線の駅が内回り順に登場して親しみやすい。
「御徒町で指輪を買った」なんて、その土地にまつわるエピソードも盛り込まれていて、「あそこは問屋街だもんね」と頷きながら聞いた。
しかし、ツッコミたいのはバックダンサー(?)だ。推定50〜60歳前後の新橋にいそうなサラリーマンのおじさん達。しかもどんどん出てくる……。ジャニーズJr.はどこへいった?
最前列に並んで立つタキツバの背後には、おじさんがずらり。キレのある振り付けのうしろで、ワンテンポ遅れてしまう人もいれば、ほとんど踊れていない人の姿も。見ればみるほど、タキツバの二人よりもそこが気になってしまう。なんだかなぁもう……。
いや、まてよ。メロディは昭和歌謡、歌詞も「リングの輝きが曇る」とか冷めきった夫婦生活を思わせる内容で、MVにもスナックのネオンが光る。若い女子は共感しにくい内容だ。リリースは9月、バックダンサーにJr.じゃなくておじさんを起用した意味……。
タッキー&翼といえば、ファンも一緒に踊れる曲が多い。実際にコンサートに行ったときも、ファンが踊る踊る! とても真似できそうにないパフォーマンスを鑑賞するのとは違って、ファン参加型の曲が多いのが特徴だ。
おまけにカラオケでも歌いやすいし、初めて聞いた人でもリズムがとりやすくて盛りあがる。『夢物語』や『Venus』など本人出演映像が多くて、みんなが画面に釘付けになるから歌が下手でもごまかせるのだ。
「内回りってことは、外回りはないのか?」いかにも、おじさんが言いそうなツッコミにもばっちり対応!(違う) アルバム『TRIP & TREASURE』には『山手線外回り feat. GUSSAN』が収録されている。外回りのアナウンスは山口智充。
ジャニーズといえば、マッチと少年隊くらいしかレパートリーがないというお父さん、今年の忘年会はタッキー&翼を仕込んで行きましょう!
(柚月裕実)