4月のビデオカメラ販売台数シェアランキングを見ると、1位が「Osmo Pocket 4」、2位が「Osmo Pocket 3」と、新旧モデルでワンツーフィニッシュを飾った。さらに4位までが全てDJI製品。5位にやっと競合社Insta360の「Insta360 GO Ultra」が入ってくる、という寡占状態だ。この1年のメーカーシェア推移を見てもDJIは、おおむね過半のシェアを維持しつつ、他社と圧倒的な差をつけて悠々とトップを独走してきた。唯一、何とか食らいついていこうとしているのがInsta360だ。DJIと並ぶ中国の新興企業だが、社名の通り360度カメラとアクションカメラで追いかける。
ビデオカメラ市場でDJIをトップに押し上げたのが前作、Osmo Pocket 3。これで市場を完全に塗り替えてしまった。発売は2023年10月。初月こそシェア3位だったものの、翌11月以降この3月まで29か月連続でトップシェアを維持。4月に後進に道を譲った。メーカーシェアではDJIは30か月連続でトップを驀進中だ。Osmo Pocket 4は、約2年半の時を経て登場したユーザー待望の新作。初速の強さは、期待の高さを表している。DJIによると「Osmo Pocket 3に寄せられた要望をもとに新製品に落とし込んだ」という。
Osmo Pocket 4はいわばマイナーチェンジ版。しかし上位モデル「Osmo Pocket 4P」の発売も控えている。既に公式サイトで公開された製品画像では、上下に並ぶ2つのレンズが特徴的。全く新たな製品だということがわかる。信頼できる情報筋によると、発売時期は6月前後。2つのレンズのうち、一つは1インチセンサーの「Osmo Pocket 4」と同等。もう一つは、1/1.3インチセンサーの中望遠レンズ。
アクションカメラ市場を切り拓き、かつてこの世の春を謳歌したGoPro。ドローン事業の失敗などもあり、巨額の赤字を計上。2割を超える社員をリストラするなど、厳しい苦境に直面している。近年の新製品は「進化が見られない」「熱暴走問題が解決できていない」などと酷評され続けてきた。しかし、今年の新製品では背水の陣で挑む。新ラインアップとしてプロ向けのMISSION 1 シリーズを発表。
一旦スマートフォン(スマホ)に奪われたかに見えたビデオカメラ市場。しかし、DJIやInsta360、GoProといった新興メーカー群は、アクションカメラやジンバル付きのOsmo Pocketシリーズを起点に、スマホでは実現できない機能を武器に新たな需要を生み出し続けてきた。一方、日本のカメラメーカーは、動画向けにアレンジした高額なミラーレス一眼をひっさげ、小さなパイに過ぎないハイエンドなプロシューマー市場で、熾烈な食い合いを繰り広げようとしている。果たして市場は、どちらに味方するだろうか。(BCN・道越一郎)
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