鉄道ファンの一人である筆者を、今回のコネタでは鉄子と称したい。

鉄子は携帯電話や固定電話の鳴る音、そして目覚まし時計の音が苦手である。
音に驚きすぎて身が持たないのだ。鉄子はまた、電波に敏感なたちで、寝具の周辺には家電製品は電源を切るだけではなく、ソケットからプラグを抜いて就寝する。

以上の理由から、理想の目覚まし時計を見つけることは困難であった。そこで鉄子の眠りを妨げず、翌朝は心地よい目覚めをもたらしてくれる目覚まし時計が見つかるまで、という条件で、毎朝人に優しい声で起してもらっていた。

ところがある日、鉄子は自分を幸せにしてくれるであろう、目覚まし時計を見つけてしまったのである。新幹線のフィギュアが載った目覚まし時計「メロック」である。

目覚まし時計「メロック」は、メロディに合わせて電車が踊る、クォーツ式デジタル時計。時計の上に載っているかわいいフィギュアがメロディに合わせて、ビョコビョコと上下に踊る仕組みになっている。

「メロック新幹線」が流すメロディは、童話の走れちゅうとっきゅう&0系通過音と、ひかり・こだま旧車内メロディ。このメロディが流れると、鉄子の脳裏に幼い頃の思い出がよみがえるのだ。

それは昔、鉄子の夏休み。田舎で過ごすため、両親に付き添われることなく、新幹線に必ず往復乗車したのだった。
大人たちに囲まれて、自分の座席を見つけて座る特別感が、何ともたまらなかった。

新幹線はとても速かった。急に気圧が変動し、耳がツーンとしたので、つばを飲み込む。窓から見える緑、続く田畑に心を奪われる。そして両親からのプレゼント、つまりバニラアイスクリームを買うことなのだが、アイスを売りに来た売り子さんの姿に時めいた気持ち。いろんなシーンが「メロック新幹線」のメロディを聞くだけでよみがえり、胸がちょっと熱くなる。なんてすてきな目覚まし時計だろう。

「メロック新幹線」の上に載っている新幹線のフィギュアは0系とN700系。1964年新幹線開業でデビューした初代新幹線で、2008年に引退したのが0系。2007年にデビューした究極の新幹線電車で、エアロダブルウイングの前頭部、車体傾斜など、技術の粋を集めた電車がN700系である。

この目覚まし時計「メロック新幹線」。一日を幸せなメロディで迎えたい鉄道ファンにおすすめしたい。


また、名鉄に思い出をお持ちの方には、目覚まし時計「メロック名鉄」を。時計の上に載っているフィギュアは2000系ミュースカイと7000系パノラマカー。メロディは3曲。名古屋の人なら誰でも知っているパノラマカーミュージックホーンに、ミュースカイ車内チャイム長、ミュースカイ車内チャイム短である。

どんなメロディなのか、日車夢工房ホームページで視聴できるので、ぜひ訪れて欲しい。
(W.Season/woofoo studio)
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