
いよいよ今週末には、最終回(第26話)が放送されるということで、弁天丸ら宇宙海賊軍団と、謎の美女クォーツが艦長を務める機動戦艦グランドクロスの最終決戦を前に、再び佐藤竜雄監督に直撃しました。前後編のロングインタビュー、まずは前編です。
――前回のインタビューを掲載した直後あたりから、作品の人気がさらに高まった印象ですね。
佐藤 最初は「モーレツ? 女子高生が宇宙海賊?」と思って敬遠気味だった人にも、5話の電子戦を描いたあたりで、がっつりとSFをやる作品だと分かってもらえたようですね。あと、直接的な戦闘描写がなく電子戦で戦うという展開に、驚いてくれた方も多いようで。いわゆる昔のSFアニメのファン。僕と同じか、僕より上くらいのファンの方で、最近のアニメの流れにはどこかついて行けてなかった人も、見てくれるようになったというのは感じました。あと、意外と若い子も見てくれているようなんですよ。僕の友達の娘や息子、20代や10代の人たちには、「どこが面白いのか分からないけど、面白い」と言われますね(笑)。おそらく、最近はこういう積み上げ系の作品が無いから、珍しいのだと思います。今のアニメは、ポイントポイントで変化を提示していくので、重ねていくというやり方をしてないですから。