パクチー(英名:コリアンダー)は、その名前を聞いただけで拒絶反応を示す方もいるが、あの個性的な香りと味に虜となっている方も多いはず。そんなパクチー好きにはたまらない、パクチーがふんだんに練りこまれた『パクチー麺』なるものがある、という噂を聞きつけた。


パクチー麺を販売しているのは、東京都世田谷区の経堂にかまえるパクチー料理専門レストラン、「パクチーハウス東京」である。ここは、全国各地からパクチー好きが集い、連日満席という超人気店だ。

パクチー麺(定価:630円・乾麺3食セット)には、「パクチーの、パクチーによる、パクチー狂のためのすごい麺」というキャッチコピーがついている。そのコピーにふさわしく、最高級クラスの小麦粉に乾燥パクチーをたっぷりと練り込んで作られた“すごい麺”なのである。パクチーは乾燥させると風味が飛んでしまいがちで、その配合や作り方には試行錯誤を重ねたと言う。

さっそくパクチー麺を購入し、期待を胸に調理してみた。いざパクチー麺の袋を開封すると、あのすっきりとした高貴で芳醇な香りがふわっと広がる。たっぷりと沸かした湯の中にザバッと麺を入れれば、パクチーの香りがはじけ飛ぶかのごとくキッチンに充満し、まるで、本場タイの食堂に訪れたような気持ちにさせてくれる。湯で時間は約6分。

今回は、一番シンプルに麺の味が楽しめるという、ざるそば風スタイルでいただいてみた。水にさらし、適度にヌメリをとったら皿に盛る。つやつやとした鮮やかな緑色の麺が茹であがった。
この深く綺麗な緑色、着色料を一切使用していないというから驚き!

麺は平打ちで、うどんとパスタの中間のような太さと食感。喉越しはうどんに近く、ちゅるちゅると食べられる。そして感動するのは、口に入れるとしっかりパクチーが感じられる事。これは、一般的な“○○風味”の変わり麺とは一線を画している商品だ。パクチーそのものの味がするというよりかは、パクチーの奥深くにある苦みや風味が麺の味わいに上手く絡まっていると言ったほうが正しいだろう。

また何よりも、うまい!
適度な塩加減もちょうど良く、これはパクチー好きにはたまらない逸品だ。
パクチーハウス東京のオーナー、佐谷さん曰く、「茹で汁も美味しいのでスープとして飲んでも良い」との事。麺の茹で汁は、パクチーの風味を残しつつも、独特のクセが多少抑えられており、ヨモギのようなさっぱりとした風味のスープになっている。これならパクチーが苦手という方でも十分に楽しめるのではないだろうか。今回は、市販のめんつゆをパクチー麺の茹で汁で割って、簡単パクチーつけ汁を作ってみた。これに麺をくぐらせれば、パクチー麺を一層楽しめる。スープはそば湯のように用いても良いだろう。


この麺は、トムヤムクンに入れてトムヤムヌードルにしたり、炒めてタイ料理のパッタイ風にしたりと、エスニック料理にぴったりなことは言うまでもない。
その他にも応用範囲が広く食べ方も様々。トマトソースと和えてパスタ風に調理すれば、いつもとはひと味違う美味しさのパスタを楽しむ事もできる。洋風鍋の締めにも良さそうだ。

このパクチー麺、パクチーが好きな方はもちろんだが、食わず嫌いという方にもぜひ一度味わっていただきたい。パクチーは、デトックス効果や消化吸収を助ける効果も期待されている。そんなヘルシーで体にもよく、美味しいパクチー麺、必ずやヤミツキになること間違いなし!
(あらみり)
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