盛暑の夜、プロ野球観戦に行った西武ドームで、西武鉄道創立100周年特別企画「親子応援隊」というイベントに参加してみました。これは、西武ライオンズのラッキーセブン(7回)の攻撃開始前に、ファンがグラウンドに突入し、チーム応援歌に合わせてブンブン旗を振り回すというもの。
応援隊への参加者は、6回表終了時までに、バックスクリーン裏に集合するよう指示されています。スタジアムのあちこちから三々五々集まってきた参加者は、西武のユニフォームや帽子をまとったファンばかり。しばらくすると、6回裏の西武の攻撃が始まったのですが、それまで眠っていた獅子が目覚めたかのごとく、連打攻勢でじゃんじゃん得点を重ねる様子が、スタジアムの大歓声から想像できます。
ところが、応援隊の目前には巨大なバックスクリーンが立ちはだかっているため試合経過がわからず、「今の大歓声、何ごと?」「え? 何点入ったの?」と尋ね合ったり、付近に設置してある小さな中継モニターをのぞきこんだり。バックスクリーン1枚へだてた向こうで繰り広げられている感動の得点シーンを見られない蚊帳の外状態に業を煮やし、「もう、座席に帰って観戦するわ!」と言いだすファンも出る始末。
さて、長かった待ち時間がようやく終わり、手渡された応援旗を手に、グラウンドに飛び出していく瞬間です。「外野応援席前に到着するまで、決して立ち止まらず、力の限り全速力で走って下さい! 運動不足の方は、今のうちに準備運動をしておいて下さい!」と、係員が繰り返しアナウンスします。「立ち止まらず、全速力で」というフレーズにいささか自信を失ったものの、慌ててアキレス腱伸ばし運動をした後、「さあ、走って! 走って!」の声にはじかれるように、グラウンドへ飛び出していったのでした。
日曜のナイターだけあって、スタジアムは3万人近い大観衆で埋めつくされています。 内外野スタンドのファンとともに応援歌を歌う、わずか数分間の出来事でしたが、昼間のように明るいスタジアムの、思ったよりずっと柔らかな人工芝を全力疾走する快感と観衆との一体感には、思わず鳥肌が。バックスクリーン裏に待機していた間に「肝心の得点シーンを身損ねた感」を差し引いても、たっぷりおつりがくるほどの感動を味わえた一夜でした。
(柴山香)
この夜は、ファンクラブ会員の中から当選した50組の親子ペアが参加しました。
応援隊への参加者は、6回表終了時までに、バックスクリーン裏に集合するよう指示されています。スタジアムのあちこちから三々五々集まってきた参加者は、西武のユニフォームや帽子をまとったファンばかり。しばらくすると、6回裏の西武の攻撃が始まったのですが、それまで眠っていた獅子が目覚めたかのごとく、連打攻勢でじゃんじゃん得点を重ねる様子が、スタジアムの大歓声から想像できます。
ところが、応援隊の目前には巨大なバックスクリーンが立ちはだかっているため試合経過がわからず、「今の大歓声、何ごと?」「え? 何点入ったの?」と尋ね合ったり、付近に設置してある小さな中継モニターをのぞきこんだり。バックスクリーン1枚へだてた向こうで繰り広げられている感動の得点シーンを見られない蚊帳の外状態に業を煮やし、「もう、座席に帰って観戦するわ!」と言いだすファンも出る始末。
さて、長かった待ち時間がようやく終わり、手渡された応援旗を手に、グラウンドに飛び出していく瞬間です。「外野応援席前に到着するまで、決して立ち止まらず、力の限り全速力で走って下さい! 運動不足の方は、今のうちに準備運動をしておいて下さい!」と、係員が繰り返しアナウンスします。「立ち止まらず、全速力で」というフレーズにいささか自信を失ったものの、慌ててアキレス腱伸ばし運動をした後、「さあ、走って! 走って!」の声にはじかれるように、グラウンドへ飛び出していったのでした。
日曜のナイターだけあって、スタジアムは3万人近い大観衆で埋めつくされています。 内外野スタンドのファンとともに応援歌を歌う、わずか数分間の出来事でしたが、昼間のように明るいスタジアムの、思ったよりずっと柔らかな人工芝を全力疾走する快感と観衆との一体感には、思わず鳥肌が。バックスクリーン裏に待機していた間に「肝心の得点シーンを身損ねた感」を差し引いても、たっぷりおつりがくるほどの感動を味わえた一夜でした。
(柴山香)
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