5000円ほどでちょっと前からamazonで買えるようになっていたのを見つけて、今までほとんどバービー人形に興味がなかったけど一度買ってみることにした。
届くと大げさなスケルトンケースに「I AM A REAL WORKING VIDEO CAMERA(わたしホンモノのビデオカメラよ)」と書いてあるパッケージ。これをおもちゃ屋に並んでる所を見たら一発で欲しくなりそう。これぞ50年以上バービーを売り続けてる会社の演出力!
どうやら電池式のデジカメのようだ。背面には小さいけどちゃんと液晶画面がついている。写真を見てもらえばわかると思うけど、この電池を入れる場所がすごい。
両太ももに1本ずつ単4電池が入るボックスがネジで埋め込まれている。左脚と右脚、可動股関節でしかつながっていない場所にわざわざ1本ずつ。配線ややこしそうだなと思ったけど、バービーがあまりに見事な体型だからココにしか埋まらないのだと気付いた。唯一厚みのある胸部にはカメラがあり、ウエストは細くて話にならない!太ももだってワンサイズ大きい単3電池は入らない太さ。さすがバービー人形、お人形さんのような体型。
液晶の下にシンプルに3つボタンがあり、録画、再生、削除のみ。
なぜか写真は撮れないんだけど、他のバービー人形を動かして遊んでるところなんかを撮影するように作ってるのか、なんかよくわからない不思議な感じです。
Windowsのみになるけど、専用の編集ソフトでコンピューターに取り込んで動画編集もできる。これが本格的ですごい。10秒とか5秒とか、撮った動画を1つ1つのムービークリップ(カット)としてタイムライン上に並べる、一般的な「大人が使う動画編集ソフト」と同じ。
これにバービーオリジナルのトランジション(画面転換)エフェクトを入れたり、音を入れたり、吹き出しを付けたり、ここまで子どもが出来るかどうかは別として、きちんと豊富な素材と操作系が用意されてるのがすごい。これが使えたら中級者用のソフトならすぐに使えるぐらいだ。
普通の四角じゃない形のカメラも時々見かけるけど、ここまで極端に「にぎって撮る」カメラも珍しい。逆に子どもにとっては普通のカメラより落としにくくて使いやすいかも。人形なので手足が自由に動き、三脚のようにして使えるのも面白いです。
小学生向けのおもちゃを見てると「女の子にはママゴトか着せ替えか占いでもやらせとけ」っておもちゃが本当に多くてゲンナリするんだけど、これは無理矢理で良いなあ。
個人的には今までバービーは「造形が人間っぽすぎる」、「なんかアメリカっぽいドギツさがある」と敬遠していたんだけど、実際に今回初めてバービー人形を手元でまじまじと見ていると、その異常な美しさに気付いてしまい、どんどん気に入ってきており、また別のバービー人形を買おうと検討しています。女の子をハイテク世界にも導くのはもちろん、逆に僕のような変カメラ好きもバービー世界にも導くのだな。
こういう「無理矢理おもちゃ」はあんまり大ヒットすることが無い気がするんだけど、是非各社どんどん、無理の無い範囲でアドベンチャーを繰り返してほしいものです。
現在amazonではここなどで入手可能。欲しい人は、なくならないうちにどうぞ。(香山哲)