アニメ「ドラえもん」の野比のび太といえば、あやとりが特技で、それ以外は勉強もスポーツも苦手な、モテない少年の代名詞的存在である。

ところが最近、その彼と同名の「のび太」なる人物が音楽シーンで人気を集めているらしい。


彼の所属するバンドの名前は「WHITE ASH(ホワイトアッシュ)」といい、そこでのび太はボーカルとギターという、バンドの花形を担当しているらしい。意外すぎる現実世界ののび太について、調べてみた。

WHITE ASHが結成されたのは2006年。これまでに「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」や「サマーソニック」など、大規模な野外ロックフェスティバルへの出場も果たしている実力派だ。その音楽性は「のび太」という名前からは想像もつかない感じの骨太ロックである。

「のび太」はもちろん、本名ではないのだが、音楽サイトNEXUS(ネクサス)でのインタビュー写真でも分かる通り、実際の彼は非常にのび太っぽい雰囲気をかもしだしている。
最近、トヨタ自動車のCMで「実写版のび太」が登場しているが、それに勝るとも劣らないシンクロ率である。「昔から、雰囲気的にのび太っぽいと思われていた」そうで、「のび太暦」は相当なものである。

「のび太」のこだわりは衣装にもあらわれている。例えば彼らの楽曲「Stranger(ストレンジャー)」のミュージックビデオには、黄色いTシャツに青い短パンという「いわゆるのび太」のコーディネートで出演するシーンもある。また、インタビューサイト「THE INTERVIEWS(ザ・インタビューズ)」でのインタビューにおいて、「何歳ですか」という質問に対し「永遠の小学5年生です」と答えたり、ファーストアルバム初回生産版の中にランダムで「あやとり」を封入してみたりと、「のび太」ならではの遊び心も満載である。

そんなのび太、ひとたびステージに立つと風貌が一変。
楽曲「Paranoia(パラノイア)」のミュージックビデオではムーンウォークをしているし、左利き用の白いギターを下げてステージで演奏するさまはジミー・ヘンドリクスを想起させる。高音のボーカルが特徴であり、「女性ボーカルかと思った」「性別不明」と評されることも。

のび太っぽいのにのび太っぽくない、そんなギャップ感が新鮮なのび太率いるWHITE ASH。ぜひ彼らの楽曲を聴いて、「のび太のくせに生意気だ!」と、叫んでみてください。
(エクソシスト太郎)

White Ash
のび太が参加したインタビュー
のび太のインタビュー交流記