以前に、「シャンプーやマッサージで薄毛が治らない理由とは ~AGAの治療に行ってきた~」を執筆した、男性型脱毛症=AGA患者のライターです。

AGA治療・薄毛治療専門のクリニックに通い始めてから、4カ月が経過した。
今回は、その現状報告に馳せ参じた次第である。

結論からいうと、私の頭髪はいまビックリするほど改善された。紛れもない、事実だ。

月に一度クリニックで診察を受け、あとは、処方された薬を毎日キチンと飲む。治療開始当初から続けてきたのは、これだけだ。そして、治療を初めて2カ月くらいの間は、頭髪の変化は特に感じなかったので、「本当にこれだけで大丈夫なのだろうか……」と少々不安も覚えてしまった。


明確な変化を“発見”したのは、治療開始から3カ月ほど経ってからのことである。あの日、髪やらヒゲやらを整えようと久々に鏡の前に立つと……。「うわっ! マジでっ!?」と、一人、大きな声を出してしまった。別の部屋に居た妻が、何事かと駆けつけたほどである。
髪の毛がある! 具体的には、おでこの両側の生え際付近、それまで「肌」と認識していた当たりに、「濃いうぶ毛」が無数に生え揃っていたのである。そこは、もともとは髪の毛が生えていた場所で、AGAとなって後退していったのだろう。
そこに、髪の毛が戻ってきた、ということのようである。私は本当に驚いた。

その、驚きの実感を得られてから、初めての診察日。私が通院している新橋駅の「銀座総合美容クリニック」へと再び足を運んだ。こちらのクリニックは7月31日に移転したばかりなのだが、移転先が、以前あった建物からさほど離れていないので(ちなみに、最寄り駅からは徒歩約2分。移転前よりも近くなった)、通院する側にとってはありがたい。
エレベーターでビルの9階へのぼり、新しくなった「銀座総合美容クリニック」の院内に入る。

まるでモデルのようで上品な女性スタッフが出迎え、エスコートをしてくれた。白を基調とした待合室の中に、心落ち着くBGMが流れる。スペースは、移転前よりもずっと広い。また、パーテーションも適宜用いられており、患者のプライバシーにも配慮されている。AGAをコンプレックスに感じる患者も少なくないことを考えると(私もその一人だ)、これは非常にありがたい。
実に安心して、リラックスして過ごせる院内だ。

診察を担当してくれたのは、今回も院長の正木健太郎先生だった。「いかがですか、頭髪の状態は?」と、優しく問いかけてくれる先生。「ビックリするような状態になったんです。見てください、先生」と私。

いつものように、先生がカメラで私の頭髪を撮影し、その写真をもとに詳しく説明をしてくれた。
「治療開始から4カ月になりますが、この時期がちょうど、細かった髪の毛が太くなり、ハリやコシが出てくるところなんです。生え際にうぶ毛が出てくるのも、想定通りです」と先生。

私の目で確認できていたのは、おでこの両側の生え際部分に出てきたうぶ毛たちだけだったが、写真を見ると、頭頂部にも髪の毛が増えているのを確認できた。4カ月前の初診時の写真と比べると、その違いは一目瞭然。「撮影時にフラッシュを用いますが、つむじの当たりをご覧ください。治療開始時の写真では、フラッシュの光が髪の毛に透けていますよね。
しかし、現在のつむじには、光が透けにくくなっています。これは、髪の毛が太くなり、増えてきた証拠です」と先生が教えてくれた。

AGAのレベルは7段階あって、“レベル7”まで行くと「サザエさん」の「波平さん」のような頭髪になるという。治療開始前の、私のAGAは“レベル2.5”くらいだったと、先生に聞いた。では、いまのレベルはどれくらいなんでしょうか? 「レベル2まで戻っていますね。ここから、レベル1を目指していくことになります」と先生は答えてくれた。

治療は引き続き、月に一度の受診と、毎日の投薬により行われる。処方されているお薬は、日本皮膚科学会の「男性型脱毛症診療ガイドライン」でも男性に対し推奨度Aとされているものが中心となり、副作用もこれといって感じなかった。「24時間周期で規則正しく飲むことを心がけてください」と先生がアドバイスをしてくれた。服薬のタイミングについては就寝前が一般的らしいが、ライフスタイルにより異なる場合もある。私の場合は昼食後に服用しているが、「この時間帯に飲む」というのを決めておくと、24時間周期での飲み忘れを防げるだろう。

AGAの進行のスピードは、人それぞれで異なるが、進んでいくこと自体は確実なのだ。月に一度の受診とはいえ、時間を確保することは簡単というわけではない。だが、治療をせずにAGAを放置していたら、遅かれ早かれ確実に「波平さん」のような頭髪になっていたと考えると、まだ“AGAレベル”が低いうちに治療を初めて、本当に良かったと思う。

受診後、パーテーションで区切られたスペースに沿って、会計の場所へと進む。この動線によって、他の患者にはほとんど顔を合わせることがなかった。ここまで、“患者の安心”を考えてくれるクリニックを選んで良かった、とも心より思うのだった。
(田嶋幸太郎)
■銀座総合美容クリニック