ちなみに、『スキゾ』『パラノ』の庵野のインタビューパートは、インタビュー形式をとっているが、実は庵野がほぼ自分で書いたのだという。つまり質問を書いているのも庵野、答えを書いているのも庵野だということになる。
追記/当該記事掲載後、『スキゾ・エヴァンゲリオン』『パラノ・エヴァンゲリオン』の筆者の一人である竹熊健太郎氏から、記事は通常のインタビューと同じく、インタビュアーの竹熊健太郎・大泉実成が質問を行い、文章をまとめたとの訂正依頼がありましたことをここに追記いたします。
■幻の「旧劇場版」は「進撃の巨人」?
そして旧劇場版。テレビシリーズの25話・26話で表現できなかったものを描いている。戦自が来てアスカがやられ、シンジは内向的に落ちていくという基本の流れは、企画発案当初から想定されていた。
劇場版の企画は、もともとは「再編集版」と「完全新作」の2本。「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」のように、テレビシリーズの内容をすべて総括し、新しく構成しなおした作品が出る予定だったのだ。
「2時間で終わる『エヴァ』。このプロットが、驚くことに『進撃の巨人』にそっくりなんです(笑)。人類はほとんど滅亡しかかっていて、街はATフィールドで守られている。長い大きな橋だけが外界に通じている。そこを、使徒がやってきて襲ってくる。しかもその使徒は人を食うんです」