筆者も独身なのをいいことに、数年前までクリスマスも年末年始も何もせず、コンビニATMが停止してご飯も買えずにひもじい元旦を過ごしたりしていました。
昨冬も、このエキレビで「1万円ちょっとで2ヶ月生ハム食べ放題。生ハム原木1本買いが熱い」で紹介したところ、1400tweet超えになんと100本以上も売れた生ハム原木。今年も筆者はウキウキと生ハム原木を購入したので冬の季語に生ハム原木を加え隊として、冬に生ハム原木を買うと良い理由をガツンと紹介して、その後筆者と生ハムとの爛れた関係というか、生ハム飽和状態になった人間が考えた無国籍生ハム活用料理を紹介してみたい。
■冬に生ハムを買うべき3つの理由
その1、管理の手間がかからない。本場スペインでは40度超えても平気で外気のまま吊るしているそうですが、生ハムの脂の融点が37度前後ということを考えると小心者の日本人としては保存が怖い。
その2、カンタンに特別感が出せる。クリスマスに鳥のもも肉ってのもいいですが、食卓にいきなり60cmくらいある生ハム原木をガツンと載せれば万事OK。もも肉でも20倍の質量差は迫力が違います。元旦のおせちもアレ、二段重ねくらいだと一食で普段あまり食べない佃煮とかを残して全滅しちゃうじゃないですか。そのあとせっかくお重があるから……市販のかまぼこを切って足して特別感の割増をしたり。それより、お歳暮でもらったハムを切るほうが盛り上がるっていうのは経験した人も多いんじゃないでしょうか。切れば即ご馳走の生ハム原木は、コタツに一秒でも長く留まりながらもご馳走感を出すのにかなり向いています。新年に特に話すことがない親戚が遊びに来ても「今何歳になった?」なんで言いたくも聞きたくもない会話をしなくても「生ハム切ってみる?」で小一時間は会話のネタにも困りませんよ。
その3、冬のスーパーの買物量を削減できる! 冬野菜の主役は白菜をはじめ大根、人参などかさばって重いキロ単位の猛者がたくさん。さらに肉も購入して……となると、無慈悲なビニール袋が寒い冬の凍える手に食い込む事態は避けられません。じつは生ハムは煮ても焼いても強烈に風味のでる肉感演出の万能選手。買い出しの時、今日はツライと思った時だけでもビニール袋をひとつ減らせるありがたみはかなりのものです。
■酒のつまみにそのまま、だけじゃない! 生ハムの食材としてのパワー
その1 オーソドックスに攻める。火を入れても今流行の熟成肉より問答無用で熟成されてるだけあって旨味半端ないので、まずはポトフ。ベーコンの代わりに拍子木切りにしてちょっと入れれば料理の風味が2ランクはアップ! パスタに入れても専門店の味に早変わり。市販の冷凍ピザにおもむろに乗せても異次元のグレードアップっぷりを堪能できます。
その2 国籍を超えてみる。生ハムの原材料はかなりストイックで豚肉と塩、あとは添加物が気持ち程度のみ。つまりハーブ類などで味の色がついていないので実は和食でも中華でもいけちゃいます。金華ハムのかわりに生ハムチャーハンや、たけのこやきのことともに生ハム炊き込みご飯なんかはオススメ。変わったところでは、生ハムレタスしゃぶしゃぶとかかなりパンチの効いた食べ物に変わって面白いですし、そこから出るダシがシメのうどんやごはんの雑炊に絡むとちょっと目眩がします。
その3 エクストリーム生ハム。生ハム原木を薄く切っていくと、骨の周りや段差で、脂身やハムの塊をトリミングする必要性がでます。それをポトフにして堪能した後、洋風おじやを心のなかでリゾットと読み替えてポトフの残りへおもむろにご飯とチーズをドーン。
■結論。つまり、冬は生ハム原木の季節なのです。
部屋に鎮座している生ハム原木を見ながら執筆していてちょっと取り乱しました。つまり、パンとワインがあるだけでご馳走として使え、料理の食材としても思わず無軌道に活用しすぎてしまうほど魅力的な生ハム原木が1万円前半で2ヶ月位堪能できてしまうので皆さん買いましょう、ということです。
気軽にネットで一万円台前半で購入できるお店には、以下のお店があるのでぜひ生ハムの勇姿を見てみていただきたい。
amazonで、生ハム台カッティングナイフセット。「パレタセラーナ原木カッティングセット」
楽天で、送料無料 カッティングセットはオプションだと「ハイ食材室」。
スペイン産生ハムだけでなく各国の生ハムを業務用価格で比べたいなら「ワークイタリア」
あたりがオススメです。コレべつに広告記事でもない(!)、ただの生ハムおじさんの生ハム自慢(!)ですが、まだまだ生ハム原木買いはメジャーな嗜みにはなっていないので昨年は品切れしてしまいました。
(久保内信行)