今年で結成12年。新潟を拠点に活躍し、ご当地アイドルの草分け的存在であるNegicco(ネギッコ)。
彼女たちにハマり、メンバーをモチーフにしたイラストを個人的に描いている人がいる。名前は、まおさん。実はアイドル自体に興味がなかったというまおさんに、ハマったいきさつなどを伺った。

●まおさんが描いたイラスト
早速、まおさんが描いたNegiccoをモチーフにしたイラストを紹介。
新潟アイドルNegiccoメンバーの様子の絵を描いている、まおさんの信条
「光のシュプール」オリコンウィークリー5位記念イラスト(2014/12/9)

新潟アイドルNegiccoメンバーの様子の絵を描いている、まおさんの信条
「何を考えてもプッチンプリンが浮かぶ」とツイートしていたMeguさん(2014/11/17)

新潟アイドルNegiccoメンバーの様子の絵を描いている、まおさんの信条
ふなっしーと共演の日に抱きまくらを忘れてきたKaedeさんの想像図(2014/3/28)

新潟アイドルNegiccoメンバーの様子の絵を描いている、まおさんの信条
クリスマスの夜に幸せをおすそ分け Nao☆さん(2014/12/25)

新潟アイドルNegiccoメンバーの様子の絵を描いている、まおさんの信条
『Negicco女子部』(バッジも作成。非売品。ライブやイベント会場などで、女性限定で個人的に配布。1000個を用意したものの、残りわずかだという)

まおさんは、Negiccoのライブやイベントでの様子、メンバーが話したことなど、さまざまなことをモチーフにして描いている。ライブは撮影禁止だが、まおさんはメモなどを一切取らない。

「ふと思った瞬間に心のシャッターを切り、自分の記憶に入れていきます」
まおさんは絵を描くのが大好きで、自分の中にイメージが湧いてくると“出力”したくてたまらなくなるそうだ。
「でも、これは自分が好きでやっているだけのことなので『万が一、私が描いたイラストでメンバーの皆さんが不快な思いをしてしまったらどうしよう……』と、不安になることもあります」

●そもそもNegiccoとは?
「Negiccoってどんなグループ?」と思っている皆さんのために簡単に紹介を。Negicco は、2003年にJA全農にいがたが展開する、新潟の名産ネギ「やわ肌ねぎ」PRキャンペーンのため結成された。メンバーは、リーダーのNao(ナオ)☆、Megu(メグ)、Kaede(カエデ)の3人。当初は1カ月間の期間限定ユニットだったが、そのまま活動期間が延長されて現在に至る。2013年には、にいがた観光特使に就任された。
近年、作詞、作曲には、ピチカート・ファイヴの小西康陽氏、オリジナル・ラブの田島貴男氏らも携わっている。

●突然、Negiccoにハマった訳
まおさんは、もともとアイドルグループに興味があったわけではない。テレビをあまり観ないこともあり、むしろ疎かったそうだ。
「ある日、Negiccoの大ファンの知り合いに『面白いアイドルグループがいるけど、観に行かない?』と誘われたので、Negiccoのことはほとんど知らなかったけど観に行ったんです。ネギって聞いて、埼玉の深谷のアイドルかと思ったほどですし」
Negiccoのライブでは、お客さんがメンバーに合わせてラインダンスを踊るのだが、“女性アイドルグループ初心者”のまおさんにとっては予想以上の驚きだったという。その日は「これが女性アイドルグループの世界なのか。
すごいなー」と思ったものの、個人的にライブに行くことはなかった。ところが、半年が経過した頃に転機が訪れる。
「知り合いから再び『新潟のライブのチケットがあるから行かない?』って誘われたんです。ふらっと行ってみたらtofubeatsさんがプロデュースした『相思相愛』という曲にものすごくハマってしまったんです。ライブの後にファン同士の交流会やファンによるクラブイベントもあって、それがあまりにも楽しくて」

突然「Negicco愛」に火がついたまおさん。
「この楽しい思いを、このまま終わらせてはいけないと思い、とりあえずツイッターを始めて絵を描いて公開するようになりました」

●イベントで自分の名前を告げないという距離感
アイドルグループを応援しているファンには、メンバーに名前を覚えて欲しいという人や、逆に遠くから見守るだけにしている人がいるが、まおさんは後者だった。

「握手会やサイン会には、躊躇してしまって、行きたくても行けなかったんです」
そんな中、知り合いからハイタッチ会に誘われ、おもいきって行ってみたものの、自分の名前やイラストを描いていることなどは告げなかった。
「緊張して、なんて話しかけたらいいのかも分からなくて……」

しかし! 何度も通っているうちに、メンバーと少しずつ話すようになっていく。そして……
「メンバーの皆さんは、私の絵を知っていたそうです。でも、私は自分からは名乗らないし、私の顔も分からないはずなのに、MeguさんやKaedeさんは、いつしか私のことに気付いてくださったんです。本当に嬉しかったです」

ただし、メンバー中でもNao☆さんだけはまおさんに気づいていなかったが、他のメンバーがまおさんと話している内容を聞いて気付いたそうだ。
「その瞬間、『あ、あなたが、まおさん!?』という声が聞きこえてきたんです。
嬉しかったです」
だからといってメンバーとの距離が急接近というわけではなく、あくまでも“メンバーとファン”という距離感は保ち続けたままである。それがまた、まおさんにとってはちょうど良い距離感のようだ。

●数えるほどしかいなかった女性ファンが急増中
まおさんによると、このところNegiccoの女性のファンが急増しているそうだ。
「最近まではほとんどが男性のファンで、女性のファンは数えるほどしかいなくて寂しい思いをしていたんですが、このところ女性のファンが急増していて、ライブによっては女性限定席を設けるほどです。しかも、女性席もお客さんでいっぱいです」
――初心者の女性ファンも行きやすい雰囲気なんですね。
「そうなんです。
男性ファンの皆さんが優しいこともあって、ライブやイベントに行きやすいです。みなさんもぜひ遊びに来てください」

まおさんは、イラストで表現するメリットについて「時間を織り込めること」とおっしゃっていた。今日もメンバーとのほどよい距離感を保ちながら、絵を描いて応援するのであった
(取材・文/やきそばかおる)

まおさんのイラスト
はこちらで公開しています。