さらに! 森山さんの公演以外にももちろん見どころは盛りだくさんです。流派の異なる狂言師の茂山さん、野村さんによる「東西狂言の競演」も、とても興味深いもの。

万蔵さんのお父様にあたる人間国宝・野村萬さんの狂言を15才くらいときに初めて見たという茂山さんは、「恐いと、恐怖感を持ちました。というのも、うちの父は笑いさえあればいいと、適当な狂言をやる人間でしたから(笑)。逆に万蔵くんはうちの父の狂言を見て“ふざけた狂言しやがって!”と思ったと思いますが(笑)」なんてお話も。
野村さんは「そんなことはないですよ(笑)!」と返していましたが、大蔵流と和泉流、流派によっての違いは大きいようで、「東西狂言の競演」が、貴重なものになること必至です。

ちなみに、茂山さんは内子町の小学生を対象に「茂山狂言クラブ」を発足。現在、小学2年生〜6年生の31名が100周年の記念公演に向けて練習に励んでいるそう。その他にも、「内子座創建100周年記念事業」では野村万蔵さんが、ウッチャンナンちゃんの南原清隆さんらと行なう「現代狂言」など、今年から来年10月にかけてお楽しみ公演が目白押しです。
「あの舞台に立ちたいと思わせる力がある」(茂山さん)、「今も生きている、交流していく空間というのを感じた」(森山さん)というように、100年続く内子座の魅力は、いつか体験したいものです。内子町のホームページでは、内子座の内部の写真などがいろいろ見られるので、まずはバーチャルで楽しむのにおすすめですよ!

