ドラマからは毎年、さまざまな流行語が生まれます。たとえば近年では半沢直樹の「倍返し」やあまちゃんの「じぇじぇじぇ」などが挙げられるでしょう。
では、1990年代のドラマからはどのような流行語が生まれたのでしょうか。今回は実際に流行語大賞で受賞したドラマ発の流行語を紹介していきます。

【意外と少ない? ドラマの流行語】


■1991年 「僕は死にましぇ~ん」
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

これは1991年に放映された月9ドラマ『101回目のプロポーズ』でのセリフです。再び恋人を失うことを怖いと告白する浅野温子演じる薫の前で、武田鉄矢が演じる達郎がダンプカーの前に飛び出します。そしてギリギリのところでダンプカーが止まった後、達郎は「僕は死にましぇ~ん、あなたが好きだから!」と叫びます。このシーンはスタントマンなしで武田自ら演じたことでも話題になりました。

■1992年 冬彦さん
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

TBS系列『ずっとあなたが好きだった』で佐野史郎が演じた役名から由来します。このドラマは元々、賀来千香子が主演のもので、そこまで大きな話題になるような要素はありませんでした。しかし、佐野が演じたマザコンの男性「冬彦さん」がかなり強烈なインパクトを残して、最終回視聴率は34.1%を記録しました。
当時のプロデューサーいわく、当初の佐野史郎の出番は少ない予定でしたが、評判になったために大きく台本を変えて冬彦さんの出番を増やしたそうです。

■1994年 「同情するならカネをくれ」
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

このセリフは、日本テレビ系列『家なき子』から生まれたです。主演を務めた当時12歳の安達祐実演じるすずは家庭内暴力などを受け、不幸な境遇。
そんな彼女の「同情するならカネをくれ」という発言は愛らしい風貌からのギャップもあり、1992年の流行語大賞・大賞を受賞するほど大流行しました。

■1997失楽園
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

もともとこの『失楽園』は日本経済新聞に連載されていた作品です。1997年に役所広司・黒木瞳をキャストに迎え映画化されたことにより、日本中の話題に。
『失楽園』の内容はずばり不倫がテーマであり、当時の反応を見ると「私も不倫をしてみたい」というように不倫が一種のブームのようになった側面も見られました。また、「不倫」のことを「失楽園する」と言うことも流行しました。

■1998年 ショムニ
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

大人気だったフジテレビ系列『ショムニ』も流行語に。「会社の掃き溜め」と呼ばれる総務部の庶務二課に所属する6人のOLの活躍を描いたもので、江角マキコ、宝生舞、京野ことみ、櫻井淳子、戸田恵子、高橋由美子が第3シリーズまで中心的なOLを演じました。
2013年には、本田翼やベッキーらを新しい庶務二課のメンバーを迎えた『ショムニ2013』も放送されました。

こうして見てみると意外とドラマから流行語大賞を受賞したものは少ないと感じるのではないでしょうか。それもそのはず、「じぇじぇじぇ」と「倍返し」が2013年に大賞受賞しましたが、ドラマセリフとしては「同情するならカネをくれ」以来、19年ぶりの快挙だったんです。
「僕は死にましぇ~ん」昔のドラマで流行った印象的なセリフは?

逆を言えば、ドラマ発で流行語大賞を受賞するのはそれほど凄いことであると言えるでしょう。今後はどんな流行語がドラマから生まれるのかにも注目していきたいです。

(さのゆう90)
(「101回目のプロポーズ」)
(「ずっとあなたが好きだった」)
(「家なき子 VOL.2」)
(「失楽園」)
(「ショムニ 第1シリーズ」)
(「あまちゃん 完全版」)
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