私の友人も「シニフィアン・シニフィエ」やら「ポワンエリーニュ」など、早口言葉か! と思う名前のお店をたくさん知っており、そこのパンが美味しい~! などと話しているのをよく聞く。そんなオシャレなお店には特に縁はないが、私もパンは好きである。
とくにバゲットが好きなのだが、いつもお店に行くとそんな私を惑わすものがある。バタールだ。
見た目はバゲットより太く、バタールというくらいだからバターが多いのか? と思っていたが、そんな私の疑問を解消してくれる本と出会った。それが、『世界のかわいいパン』である。

バゲットとバタールの違いは?
本書によると、バゲットとバタール、太さは違うが素材も重量も同じらしい。大きく違うのは「クープ」と呼ばれる窯入れの直前に生地の表面に入れる切れ目の数が違うことだ。バゲットが7~9本のクープが入っているのに対し、バタールは3本。スライスしたときの断面積が大きいので、サンドイッチなどに向いているらしい。ちなみにバタールはフランス語で「中間の」という意味で、バターは関係がないとのこと。残念!
このような知識も満載ながら小ぶりなサイズだったり、「ぱんとたまねぎ」さんのイラスト解説がとってもかわいかったりと、パン好きのみならずかわいいもの好きであれば、本書はつい手元に置いておきたくなる作りだ。
発行元のパイインターナショナル編集、関田さんは「もともと私がパン好きなのですが、味だけではなく、パンの形もかわいい! と常々思っており、8年ほど前にも一度企画を出したのですが通らず、最近のパンブームに便乗して企画を通しました!」と発行の経緯を教えてくれた。