2014.07.04(FRI) at 恵比寿・ウェスティンホテル東京
GACKTが41歳の誕生日を迎えた7月4日、恵比寿・ウェスティンホテル東京で【GACKT's 41th BIRTHDAY & 15th ANNIVERSARY】が開催された。7月4日は自身の誕生日であると共に、ソロ活動15周年がスタートする、まさに記念すべき日。
まず会場に入って目を奪われたのは、ロビーにずらりと並べられた、各界の著名人からGACKTに贈られた直筆のメッセージカード。X JAPANのYOSHIKI、LUNA SEAのSUGIZO&真矢、HYDE、ゴールデンボンバーの鬼龍院翔といったミュージシャンから、吉田秀彦、内藤大助らスポーツ勢、塚本高史や有森也実、優香、川崎麻世などの俳優陣に、ブラックマヨネーズ、キャイ~ンの天野ひろゆきといったお笑いタレント、有名声優等々、GACKTの幅広い交遊関係をうかがわせるものだった。
また、展示スペースにはYELLOW FRIED CHICKENzのステージセットが再現されており、壇上に上がって写真撮影できたり、実際にメンバーが着用していた衣装も展示。さらには普段公開されることのない、アーティスト写真とジャケット写真を撮影するにあたっての絵コンテ、ミュージックビデオ撮影時に使用した台本など、レアなグッズが並んでいた。
Duel Jewelのドラマーばると俳優の古本新之輔のMCでイベントはスタート。Sato(Ba)、TAKUMI(Gt)、RYO(dancer)、MADOKA(dancer)、隼人(Vo / Duel Jewel)、CHACHAMARU(Gt)、YOU(Gt)というGACKTにゆかりのあるメンバーが呼び込まれ、ステージに登場すると、「15周年記念GACKTクイズ」へ。GACKTの年齢を当てるという初歩的な質問から、用意された質問にGACKTがなんと答えたかを当てるというものでは、「この中で付き合ってもいいと思うメンバーは誰?」「この中でいちばん面倒くさいのは誰?」「この中でGACKTという男を受け継がせるなら誰?」「正直、不細工だなぁと思うメンバーは誰?」という、まさにボケるために用意された質問にメンバーは珍回答を連発、会場中の笑いをさらっていた。
そしていよいよ、GACKTが登場! 「君のためにできること」が流れるなか入場口の扉から姿を現すと、笑みを浮かべながら、なんと客席の間をぬって、ゆっくりと歩いていく。拍手が起こり、悲鳴があがるなか、GACKTがステージに到着しセンターに立つと、来場者から一斉に「おめでとう!」の声が飛んだ。心から嬉しそうに、この上ない優しい表情をしたGACKTが「41だよ?(笑)」と笑わせ、そして、「あっという間だったよ、ホントに。来年42になるんだよ?」と続けると、MCの古本が「普通に一年経てばそうなりますね」と受ける(笑)。
「教えてGACKT!! かっこいい口説き方 壁!ドン!編!」と題されたこのコーナーは、女性がキュンとする“壁ドン”のシチュエーションで、一人ずつ口説き文句を言っていくというもの。メンバーは一人ひとり趣向を凝らした口説き文句を披露するものの、ことごとくGACKTからダメだしを食らう。「あのさ、腰に手を当ててる姿がお爺ちゃんにしか見えないよ(笑)」「口説き文句を言ったあとに鼻の下伸ばしすぎ!」など、GACKTは楽しそうにメンバーをいじっていた(笑)。
最後には一番ダメだったメンバーをGACKTが選ぶことになったのだが、「自分でできていると思っているTAKUMI!」(GACKT)ということで、TAKUMIが沖縄の調味料であるコーレーグース(泡盛に島唐辛子をつけ込んだもの)を一気飲みするという罰ゲームを受けることに。しかし、TAKUMIより先にコーレーグースを口にしたGACKTは涼しい顔で一言、「…これは“メガシャキ”だね」(笑)。続いてTAKUMIが「GACKTさん、お誕生日おめでとうございます!」と叫んだあとコーレグースを一気に飲みほすと…猛烈に咳きこみ、悶えまくっていた(普通はこのリアクションのはず/笑)。
そして最後はお待ちかね、GACKTが“壁ドン”のお手本を披露。女子役のカメラマンに向かって“壁ドン”をすると、カメラ目線で一言、「とりあえず…、するか?」。これには会場中が悲鳴の嵐に! メンバーも「これはかなわない」といった表情で、かっこよすぎるGACKTに羨望のまなざしを向けていた。
続くコーナーは、GACKTに憧れているメンバーたちがGACKTへの熱い想いをプレゼン&アピールしていく「ガクトーーーク」。「俺たちは、GACKTに憧れているメンバーです!」という『アメトーーク!』でお馴染みのセリフのパロディーに始まり、それぞれGACKTのすごいところをヨイショするフリートークへ。話の流れで、ここでGACKTが“人生の縮図である”というバンドのパートごとに見るキャラクターの特徴をトーク。自身も経験があるGACKTいわく、ドラマーは「一生懸命、みんなに見てもらおうとやっていても、俺なんて誰にも気づいてもらえないという挫折がある」のだとか。「はい! ライヴ中、誰とも目が合わないことがあります!」と威勢良く答える、ばるだった(笑)。
次のトークテーマは「GACKT兄の名言」。ここで暴露されたのが、コンビニに行ったことがないGACKTをTAKUMIが無理やり連れていったところ、GACKTはぐるっと店内を一周し、「コンビニに食いものはない」と言い放ったのだとか。誰よりも健康に気を遣っているGACKTにとって、食事として摂れるものは置いていなかったのだろう。ところが、今度は雑誌コーナーに足を止めたGACKT、次に放ったのが「コンビニって…テーマパークだな」という言葉。さらには「コンビニって便利だな」と“そのまま”な感想をもらし、挙句、雑誌を20冊ほど購入して店を出ていったのだそう。それ以来、GACKTはツアー等で地方に行ったときはコンビニに寄るのを楽しみにしており、それでもやはり自分の食べたいものはなく、本だけを購入しているそうだ(笑)。
筆者が取材にお邪魔した昼の部には、サプライズゲストが2人登場。
謎が多すぎるGACKTの“黒い”部分を暴く「GACKT裁判」は、“裁ばる長”に扮したばるが原告を迎え入れ、被告人のGACKTを裁くというコーナー。ばるはソファに座ったGACKTに対し、「被告人GACKTくん、起立!」とうながすものの、「もう一回言ってみろ」と脅され、「けっこうです」と即答(笑)。先が思いやられるなか、原告の隼人がステージへ。ここで暴露されたのは、昨年の夏、BBQに誘われた隼人だったが、GACKTに自分の財布からお札を抜かれ、目の前にあった川にばらまかれたというもの。慌てた隼人は泳いでお札を回収したという(笑)。さらにGACKTはダンサーを裸にして「GHOST」を踊らせたと、その証拠映像(!)まで明らかにされた。これに対しGACKTは、CHACHAの差し金だったと逆暴露。けっきょくはCHACHAが有罪判決になってしまうという結末が待っていた(笑)。
イベントの最後は「サプライズバースデー」として、この15年のGACKTの歴代アーティスト写真がデコレーションされた大きなバースデーケーキが運び込まれ、みんなで「ハッピーバースデートゥーユー」を合唱。
「ありがとう。本当に顔晴ります。雨にも負けず、風にも負けず、週刊誌にも負けず(笑)。この前、ある人に言われたんだけど、ずっとまっすぐに生きてると叩かれるよ、と。もっと楽に生きたほうがいいんじゃない?って。でも、そんな器用な生き方はボクにはできないな。だから、ボクはこのまままっすぐに生きていこうと。みんなに心配かけたりイラッとさせたりするかもしれないけど、これからもボクはボクらしく、信念を貫いて生きていきます」
この日いちばんの盛大な拍手が贈られると、メンバーが最後に、この日のために一生懸命練習したというGACKTの「Love Letter」をサプライズでプレゼント! リレーで歌うメンバーに続き、観客からも大合唱が起き、最後にはGACKTが歌い継ぐという、感動のクライマックスとなった。
「これからも気愛入れて良い作品を作って、他では味わえないボクだけの感動を届けていきます。この15年間、突いてきてくれてありがとう。共に歩けていること、出会えたこと、感謝します。
そう最後に告げると、GACKTはステージをあとにした。場内に残ったのは、大きな感動と深い余韻。GACKTに付いてきてよかった…そこにいた誰もがそう思ったに違いない。
終演後、いくつかの告知がなされた。その中でもとりわけ大きな声が会場から上がったのが、来夏、待望の全国ツアーを開催するという発表だった。ソロ活動を始めてからのGACKTが常にこだわり続け、構想を練り続けてきた『MOON PROJECT』が、来夏をもってついに終幕する。【LAST VISUALIVE】とタイトルされた本ツアーでは、映像、パフォーマンス、音楽というすべての様子を連動させて、GACKTを表現するうえで最強のエンターテインメントを見せる。日程などの詳細は追って発表されるので、続報に期待したい。
8月8日からは【GACKT舞台2014 MOON SAGA-義経秘伝-Vol.2】を予定しているGACKT。15周年のアニバーサリーイヤーも見逃せない活動が続く。
(取材・文/田上知枝)
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