
飲食業界に詳しいコンサルタントによると「ママカフェ」が都内に増えているという。たしかに各地にママカフェができているし、開業を考えているという人が増えてきました。
ではママカフェとはどういう店なのか、たまプラーザで人気のママカフェ「Cafe Utero」さんに聞いてみました。
――ママカフェを作ったきっかけはなんでしょう?
自分が子育てしているときに、地域に小さい子どもを連れてくつろげる場所がなかった。ないなら自分で作ってしまえ、というのがきっかけです。
みなさん子どもが騒いだりするのをたいへん気にしていらっしゃいます。子どもと食事に来ると飽きてしまい、騒ぎ始めるのでゆっくりできません。ママカフェでは周りの方を気にしなくていいので、小さなお子さんがいてもゆっくりくつろげて、安心できるものが食べられます。
子ども用の遊び場もあるので、お母さんたちはゆっくりと過ごせるそう。ほとんどが1時間とか、長居する人が多いとか。子育て中の情報交換にもいい場所ですね。
ママカフェが増えている理由について、子育て事情に詳しいジャーナリストの中島さんにお話を聞いてみました。中島さんは3歳の息子さんを連れて、子育て中に渡米した経験があります。
――ママカフェはどうして増えていると考えられますか?
日本では最近、子育て環境が非常に厳しくなっているように感じます。
―― やはり日本は子どもに優しくない環境といえるのでしょうか?
子どもというか、日本人は他人にやさしくないですよね。たとえば電車の中で老人に席を譲るのは海外だとみんな自然にするふつうの振る舞いですし、ベビーカーのお母さんがいたら男性ならたいてい運ぶのを手伝ってくれます。でも日本ではそうではない。人が道で倒れていても避けて通りすぎる人のほうが多い。
―― むかしは違ったような気がするのですが、いつからそうなったのでしょうか?
かつて1987年にアグネス論争が起きました。アグネスVS林真理子論争では、子どもを持ったお母さんたちを含めてアグネス擁護派が多数でしたが、いまでは子どもを持ったお母さんたちでも、他人の子どもに対しては厳しい。ちなみにアグネス論争とは、レストランや職場に子供を連れて行くのは是か否か?という論争でした。この論争が1987年ですから約30年の間に子どもを取り巻く事情が変わってしまったともいえます。
世間の状況が変わったことでお母さんたちが安心して過ごせる場所が増加するのもわかりますね。ママカフェ、まだまだ広がっていきそうです!
(カシハラ@姐御)