早速手に入れて遊んでみます。ただしこれは、ダウンロード版で発売日の0時から遊んだファーストインプレッション版です(理由は後述)。
作成はGamePadで行う。だが初日は使えるものが少ない
いきなりスーパーマリオがスタート。順調に進んでいるように見えて、どうしても超えられない穴が。無理だとは思いつつ、飛び込むと……「これではステージが不完全ですよね。完成させてみましょう」と、メイク画面へ。チュートリアルでした。見事な導入。
作成はGamePadで行います。まず歴代マリオのどのゲームをベースにするか選び、地上や地下などステージの背景を決めます。次にスタート位置とゴール位置を決め、どんどん敵やコインを配置。
非常に残念なのは、最初から使える機能が少ないこと。どれぐらい少ないか。
ーパーキノコがあってもファイアフラワーがない。敵もクリボーとノコノコとパックンフラワー系列だけ。ステージもスーパーマリオとWiiUマリオしか選べません。スーパーマリオ3やスーパーマリオワールドなどはまだ選べませんでした。
どうやら時限式になっていて、毎日遊べば少しずつ増えていくようです。(本体の日付を変えれば配送されるという噂もありますが、今回は試していません)
では遊べるステージは相当先まで作ることができないのかというと、そうでもありません。自由度が高すぎるので、徐々に機能を理解しながら遊んで欲しいということなのでしょう。
例えば、本来はマリオをパワーアップさせるスーパーキノコを、敵であるクリボーに与えてみると、通常よりもでかいクリボーが誕生します。
巨大クリボーに変身。ちなみに1つしかキノコは与えられない(2つ目は吐き出してしまう)
この部分は本当に自由で、土管にコインをたくさん仕込んで敵の変わりにコインがわき出るようにしたり、ジュゲムがトゲゾーの変わりにコインをばらまいたりするようにできます。まさに、アイデア次第で何でもできると言っても過言ではありません。
マニュアルを読むと、複雑になってもきちんとクリアできるステージが作れるよう、サポート機能も充実しています。早く開放されて欲しいのは残像機能。マリオが行動した跡が残像となって表示され、ギリギリのジャンプで届くところに簡単にブロックを置けるようになります。これも、初日には使えませんでした。
単体でも楽しい「10人マリオチャレンジ」
メイクのヒントになりそうなのが「10人マリオチャレンジ」モードです。10人のマリオで任天堂があらかじめ用意した各ステージにチャレンジしていくというもの。途中で失敗しても、ステージの最中に1UPすると10人までは回復します。普通に新作のマリオと考えてもかなり楽しいです。
用意されているステージは毎回ランダムですが、クリアすると「サンプルコース」としていつでも選べるようになります。このとき、「あそぶ」ではなく「つくる」を選ぶと中をいじれます。変わったコースが多いので、とても参考になります。
作ったステージはインターネットに投稿を。他の人のステージも遊べる
作ったステージはインターネット上に投稿できます。投稿されたステージにはIDがつくので、友人に遊んで欲しい場合にはそのIDを伝えればよい。
その他の人が作ったゲームは「世界のゲーム」で遊べます。「100人マリオ」は、人の作ったゲームをクリアする10人マリオの100人版です。今のところは使える要素が少ないせいか、一発ネタみたいなものが多いのですが、それでもときどきかなりの完成度が高いステージがありました。面白かったステージには「いいね」をつけたり、コメントができます。
世界のゲームでは、「100人マリオ」の他にも評判のいいステージを探して遊んだり、評判のいい職人のステージを遊ぶことができる
100人マリオでは「これはどうしても無理だろう」というステージはパスできます。投稿者は自分がクリアできなければ投稿できないルールなので、そうそう無理なものはありません。
100人マリオをクリアすると、ドットキャラがもらえます。スーパーマリオステージのみで使える、マリオを着せ替えできる物で、全部で99種類あります。amiiboが対応しているものはamiiboをタッチすることで手に入ります(どうぶつの森ハッピーデザイナーのamiiboカードでも大丈夫のようです)が、持っていない人は100人マリオを何度もクリアして集めるしかありません。
もう少し機能が最初から欲しいが、十分以上に遊べる
まだ数時間遊んでいくつかステージを作っただけなのですが、やっぱり機能が欲しいです。ベースとなるステージや、残像機能などは遊べば遊ぶほど早めに開放されてもいいのではないでしょうか。もしかしたら「いいね」の数などで開放されていくのかもしれませんが。
各要素も、サンプルで遊べるようになったものは開放するみたいなことがあっても良かったとは思います。それだけサンプルのステージが魅力的で、自分でも使ってみたいと思うからともいえます。
かといって現時点でつまらないかといえば、そうではありません。10人チャレンジは時間を忘れて遊んでしまいましたし、自分のステージもまだまだいじっていきたい。友人の作ったステージも、こうきたか! とかなり楽しんでいます。
もともとゲームの性質的に1日や2日で遊び尽くすというよりは、毎日こつこつじっくり遊んでいくものでしょう。その反面、数日に1回しか遊べない人には、なかなか機能が解放されなくてまどろっこしいと感じると思います。その辺を許容できる人なら間違いなく「買い」。あとは単純に、ステージを作るじゃなくて遊ぶ専門の人も買って損はありません。毎日のように新しいステージが登場するのですから。
ちなみに、できれば限定のブックレット同梱版を買うといい。ブックレットの出来映えはかなりのものです。マリオファンなら是非とも手に入れたいところ。ダウンロード派だから箱が手に入らないという人は、Amazonのディスクフリー版がおすすめ。ブックレット等はそのままに、ディスクの変わりにダウンロードコードが入っているというものです。今後こういうスタイルが増えてくれると、ダウンロード派にして箱が欲しい派にはありがたいですね。
スーパーマリオメーカーは、もしかしたら今後新しい機能が開放されていくにつれて、別物のように進化を遂げていくタイプのゲームのかもしれません。
(杉村 啓)