ドラマ『古畑任三郎』と言えば、三谷幸喜脚本・田村正和主演の刑事ドラマ。刑事ドラマの中でも、先に犯人役の人物が殺害を犯し、その後古畑任三郎が様々なヒントから犯人を追い詰めていくという構成であり、視聴者が予め犯人を知っている斬新なパターンだった。


さらに、その犯人役に抜擢される人物というのが、「この人が犯人役やるんだ!」という人選ばかりなのである。この豪華な犯人役のキャストも高視聴率をたたき出していた要因だ。





犯人役に抜擢された芸能人

木村拓哉(SMAP)


SMAPとして人気が高まり出していた頃、木村拓哉が単独で出演。クールな木村拓哉が古畑にブービートラップを仕掛けられたり、平手打ちをされたりと見どころが多い。
また、後の古畑任三郎スペシャルでは、SMAPの5人全員で犯人役となる回もあった。こちらは何と設定上も本物のSMAPで、コンサート前に殺人を犯すというものだ。5人で完全犯罪を目指すが、5人の中でボロを出すのはいったい誰なのか?に注目。視聴率はなんと30%を超えており、SMAPの人気の高さが改めて感じられる。

明石家さんま

普段はバラエティで活躍するさんまが、このドラマに犯人役として出演し、視聴率は関東圏で25%を超えた。タイトルはずばり「しゃべりすぎた男」。話すぎたためにボロが出て、古畑に犯人だと見破られてしまうという、まさにさんまにピッタリの役柄だった。

ちなみにこの回にはこんなエピソードがある。何度もNGを出すさんまに田村正和は怒り、空気がかなりピリついていた。そんな緊張感の中、迎えた法廷での最終局面のシーンはかなり評判が高い。
特に田村のアドリブだった噂されている「聞いてますか~!? 私一生懸命喋ってるんです~!」と言った時の、さんまの眼の泳ぎ方は見もの。

イチロー

イチロー自身が大の古畑任三郎ファンだったことから実現した。イチロー自身、初演技であったが、田村正和から絶賛されるほどの堂々とした演技で話題を呼んだ。設定では当初、「ハチロー」という架空の名前だったが、イチローの強い要望により、本名である「イチロー」に変更された。
フェアプレーを好むことからわざと手がかりを残す、質問に嘘はつかないというスタンスで古畑任三郎に立ち向かうのである。そんなグラウンド上と同じく、平常心を持ったイチローを、どう古畑が切り崩していくのかが見どころである。
古畑任三郎シリーズFINALの第2弾ということもあり、視聴率は27%を記録した。イチローの名演技を見ることができるのは最初で最後の作品かもしれない。

福山雅治

近年では『ガリレオ』という、犯罪者を追い詰める側の科学者を演じた。しかし古畑では、殺人を犯す科学者を演じていたのだ。劇中の福山は白衣にメガネ姿であり、まさに『ガリレオ』を見ているかのような錯覚を覚える。

劇中では事故で車いす生活になり、女に見捨てられたと逆恨みしての犯行だった。

その他にも豪華な出演者が!

これまで紹介した犯人以外にも、多くの有名芸能人が犯人役として出演している。江口洋介・唐沢寿明・堺正章・笑福亭鶴瓶・中森明菜・菅原文太など、かなり豪華である。

また、これは犯人役ではないが、死体役として伊集院光が出演したこともあった。

多くの芸能人(犯人)を裁いてきた古畑任三郎。現在は既に完結してしまっているが、どの回も名シーンがあり、古畑任三郎と犯人の駆け引きは目が離せない。あのシーンはどんな終わり方だっけ? ともう一度見てみることをオススメしたい。

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