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紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

一見、カラフルなペーパークラフト。しかし、いったん手にとってじゃばら部分を収縮させると、どこかノスタルジックでかわいい音がプォー、と鳴る。実はこれ、いま話題の「ペパニカ」という、紙で手づくりする楽器なのだそう。大阪・九条でアコーディオンの修理と調律を行い、アコーディオン楽団「リュクサンブール公園」の一員としても活躍する岡田路子さんが考案したもので、彼女が講師をつとめる「ペパニカ」づくりのワークショップも大人気なのだ。

紙のじゃばらで空気を送る



まずは、音色を聴いてみてほしい。大きさはちょうど手のひらにのるカスタネットサイズで、ひとつのペパニカにつき、ひとつの音階が鳴る。紙はカルトナージュ(厚紙で組み立てた箱などに、紙や布を貼って仕上げるフランスの伝統的な手芸)用の紙を使っているそうだ。持ち手の裏側あたりにリードプレートが取り付けてあり、じゃばらで空気を送ってリードを振動させることによって音が鳴る仕組み。

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

大阪の下町情緒漂う街にある、岡田さんの工房「neneroro」にお邪魔したところ、工房内にはたくさんの道具と、デザインも素敵なヨーロッパの古いアコーディオンがいっぱい。「古いアコーディオンは遊び心があって大好きです。じゃばらの部分に色や柄が入っていたり、デザインがかわいいものが多いんですよ」と岡田さん。

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

パリのキーホルダー専門店で見つけたというアコーディオンのキーホルダーが!ほかにも、さまざまなアコーディオングッズを集めていらっしゃるそう。

「ペパニカ」を思いついたきっかけは、じゃばらの研究をするために、1枚の紙からじゃばらを折る方法が載っているペーパークラフトの本に出合ったこと。
「研究のために折っていたものがたくさんできたので、音が出せるのでは?と思って装置をつけてみたのがはじまりでした。工房に飾っていたところ、それを見たお客さんから『自分もつくってみたい』というお声をいただくことが増えたので、少しずつワークショップなどを開催するようになったんです」

紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

「ペパニカ」の材料。カルトナージュ用の紙の裏に、活版印刷で折り目を印刷している。

「ワークショップを始めてから、丸3年になります。はじめたばかりの頃は材料をすべて手づくりで用意していたので、かなり大変でした。いまは1部を外注にして、厚紙を型抜きしたり、印を入れたりといった作業は業者さんにお願いしています。人によりますが、1~2時間程度で完成する方が多いです。紙をじゃばら状に折るのに、少し根気がいるので、ため息つきながら作業される方も……(笑)。でも、いざ最後に音が出ると、皆さんパッと笑顔になります。基本的には"中学生以上対象"のワークショップで、上は80歳までかなり幅広いです。音楽や楽器というより、クラフト、ものづくりに興味がある人が多いですね」

なお、誰がどの音階をつくるかは基本的にあみだくじで決めるそうで(全音階をつくるコースに通っている場合はのぞく)、完成後はみんなで演奏するそう。まったく楽器の心得がなくても自作でき、なおかつ、すぐに演奏できるというのが素敵だ。全員が1つか2つのペパニカを手に持ち、「きらきら星」や「聖者の行進」などの曲目を演奏するとのことで、
子どもの頃の工作の時間+音楽の時間を思い出す人もいるかもしれない。

なお、現在の形態になるまでには、大きさや強度面で何度も改良を加えているそうで、現在もまだまだ進化中。
「把っ手の部分がはずれないよう強度を高めたり、現在もまだまだ進化中です。いまは防水加工の紙を使って、ペパニカをつくれないかと試作中です」
紙製手作りアコーディオン「ペパニカ」が愛らしい

ほんわかした語り口調のなかに、熱いアコーディオン愛があふれる岡田さん。

「ペパニカ」のワークショップは大阪・野田の「SHUPLACE」で定期開催のほか、東京でも不定期で開催中とのこと。今後はワークショップだけではなく、完成品を販売したり、楽器としてのよりよい展開を仲間たちと考えていきたいです、とのこと。現在、有志で「ペパニカ部」を結成したほか、いつか、12月のクリスマスシーズンに教会などでペパニカの「第九」を演奏できたら……という夢も!

雑貨としても愛らしいうえ、ものづくりの楽しさも味わえ、手軽に音楽に親しめる「ペパニカ」。オーケストラのように大勢で演奏したらどんなふうになるんだろう……と想像がふくらむ。クラフトとしても、楽器としても、無限の可能性を秘めたペパニカがこれからどう広まっていくのか……ひそかに見守っていきたいと思います。
(野崎 泉)

*ワークショップなどの情報はサイトで 
*12月4日(金)に今年で5回目となるアコーディオンイベントを開催! 
accordo accordo! vol.5

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