初期メンバーには爆笑問題をはじめ、ネプチューンや海砂利水魚(現:くりーむしちゅー)など、現在のMCクラスの逸材が揃っていた。
しかしボキャ天には、それらと肩を並べる2人組が存在したのだ。伊勢浩二と河田キイチがコンビを組む「BOOMER」である。
1992年結成のBOOMER
BOOMERのコンビ結成は、『ボキャ天』放送開始と同じ1992年。BOOMERのトレードマークは野球のユニフォームに見立てた衣装であり、特にメジャーリーグ風のもの着ることが多かった。
また、持ちネタも野球を中心としたスポーツ系が主流であった。
トップクラスだったBOOMERのお笑い
ボキャ天でのBOOMERと言えば、やはり「2代目名人」であろう。
「名人」とは、毎週の放送でチャンピオンになった芸人に座布団が与えられ、それをもっとも早く10枚貯めると認定される称号だ。名人に輝いたことのあるお笑い芸人は、初代名人の爆笑問題とBOOMERしかいない。
その他にも、座布団を5枚貯めたときにはキングの称号が与えられる。キングになった回数は、BOOMERが歴代1位。他にキングの常連だったメンバーは、ネプチューン、海砂利水魚、土田晃之のいたU-turn(現在は解散)など実力派ばかり。つまり、当時のBOOMERは並み居る若手の中でもトップクラスだったことが分かる。
ボキャ天終了後、人気が低迷したBOOMER
そんなBOOMERも、『ボキャ天』が1999年に終了した以降は、テレビでの露出も減少。人気が底をついた時期には、競馬通いだったり、ショーパブに出たりして生計を立てていたようだ。
それでも2008年ごろからは、ボキャ天世代の芸人たちとバラエティー番組に出たり、単独でライブを行ったり、お笑い養成所の講師を勤めたりと、活躍の場を広げていく。2014年にはボキャ天の司会だったヒロミの呼びかけで「SMAP×SMAP」の出演も果たす。
BOOMERのブレイク期間は5年以上と長いため、一発芸人と呼ぶには違和感がある。今後、もっと活躍する機会が増えれば、MCはもちろん冠番組も狙える実績を持っているので、再ブレイクを期待したいところだ。
(ぶざりあんがんこ)