1998年のフランスワールドカップは、ロナウドやリバウドなど豊富なタレント陣を抱えるブラジルが優勝候補だった。前回大会で世界一となったブラジルは、その後もFIFAランキングで常に1位をキープ。
フランスワールドカップでも下馬評通り決勝に駒を進める。
一方のフランスは、直前のFIFAランキングで6位だったことが影響し、開催国でありながら周囲からの評価は低かった。ところがフランスは予想を覆し、決勝まで進出。このフランス快進撃の立役者になったのがジネディーヌ・ジダンだ。

フランスの至宝・ジネディーヌ・ジダン


今年からレアル・マドリードで、指揮官として復帰することが決まったジダン。現役時代は1990年代~2000年代を代表する世界的プレイヤーであり、歴代のフランス代表の中でもトップクラスの存在だ。
獲得した個人タイトルも、FIFA最優秀選手賞やバロンドールなど、数え上げればきりがない。まさにフランスの宝とも呼べるジダンだが、フランスワールドカップでの活躍は伝説的。

ワールドカップ優勝に導いたジダン


決勝トーナメントに入ると、ブラジルはロナウドとリバウドがゴールを量産し、本領を発揮。
一方のフランスは、決勝トーナメントでブラジルとは対照的に、PK戦や延長戦にもつれ込む接戦に次ぐ接戦ばかりだった。

そして向かえた決勝当日の朝、予想だにしないアクシデントがブラジルを襲うことに。それは、絶対的エース・ロナウドの卒倒だった。口から泡を吹きだした後、そのまま呼吸困難に陥ったそう。

結局、試合に出られる状態まで回復したものの、ピッチ上でロナウドらしさは発揮できなかったことも響き、フラジルはフランスに3-0で敗れた。
また、フランスの3得点の内、ジダンがヘディングで2得点を挙げている。

ワールドカップの次に大きな大会であるUEFA EUROでも、フランスは2000年に優勝を果たした。もちろんこのときのフランスの中心もジダンだった。
選手として常に大舞台に立ち、結果を残し続けたジダンであれば、必ず監督としても手腕を発揮し、選手時代のようにレアルを優勝に導いてくれるに違いない。
(ぶざりあんがんこ)
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