この火災は多数の犠牲者を出しながら、未だに決定的な原因が解明されていない。放火説を含め様々な憶測を呼んだが、徹底的な検証をされないまま、終息してしまった印象さえある。
そんな、2001年に起きた歌舞伎町ビル火災事件について今一度振り返ってみよう。
歌舞伎町ビル火災事件 発生当時の情報
2001年9月1日深夜、現場となったのは新宿歌舞伎町の雑居ビル「明星56ビル」だ。「明星56ビル」には当時、ゲーム店や麻雀店などが入居していた。
このビルの3、4階に火災が広がり、多くの犠牲者は、フロア中に蔓延した煙による一酸化炭素中毒が直接の死因とされている。
最初の119番通報は深夜1時頃、火災に気づいてビルから飛び降りた従業員の救急要請から。消火活動は夜を徹して行われ、朝6時過ぎに鎮火された。
歌舞伎町ビル火災の出火原因は?
鎮火後の検証の結果、出火場所は3階踊り場のガスメーターボックスあたりとされている。ガスメーターはガス管から外れた状態で見つかっており、このことからガスに引火した火災と考えられた。
しかし、ガスメーターは壁に直立する形で見つかっており、引火による衝撃ではないことが推測され、放火犯による仕業という説も生まれたが、真相はいまだ闇の中。