疑惑の判定。スポーツや格闘技ではよくあることだ。
日本を代表する格闘家・吉田秀彦も疑惑の判定と疑いを持たれたことがあった。

吉田秀彦vsホイス・グレイシー


疑惑の判定だと騒がれたのは2002年、吉田の総合格闘技デビュー戦だった。この試合の相手はグレイシー一族の刺客、ホイス・グレイシーだ。

吉田vsホイスは通常の総合格闘技のルールと異なり、特別ルールでの実施に。両者ジャケットを着用、レフリーストップなし、首から上の打撃は禁止、打撃が許されるのはスタンドのみというものだった。このようなルールになった背景として、ホイス側が体重差があるため打撃のダメージを考慮したためと言われている。

試合は不透明決着?


試合が決着したのは、7分半が経過した頃。吉田がホイスをホイスのチョークを極めていた際、レフリーがホイスが失神したと判断し、吉田のKO勝ちを宣告したのだ。
しかし試合終了後、ホイス陣営はレフリーが試合を止めたのは無効だと主張。セコンドについたエリオも「試合を止める権利があるのは私だ」と述べている。主催者側はその後調査をしたが、結局結果は変わらず、吉田のKO勝ちということで落ち着いた。

試合の判定にケチを付けられた吉田であるが、「あのまま続けても落ちてた」と勝利を確信したコメントを残している。確かに試合を有利に進め、最後の絞め技から逃げることはほぼ不可能だったろう。

さて、現在の吉田は総合格闘技を引退し、柔道選手の後進育成を行っている。吉田に育てられた選手が大活躍する日も近いかもしれない。
(篁五郎)
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