コスメやコスプレ下着にファンクラブや展示会……何かと話題になる「美少女戦士セーラームーン」。アニメ界だけでなく人類の歴史にとっても多大なる影響を与えたセーラームーンだが、リアルタイムで見ていない世代にとって、キャラクター自体は知っているものの、ストーリー展開を知らないという人も多いはず。


そこで、20年が過ぎ、あらためて注目が高まるセーラームーンのストーリーを振り返るとともに、意外と知られていないアノ展開も含めて紹介していこう。

懐かしのセーラームーン、概要をおさらい


セーラームーンは、少女漫画雑誌の「なかよし」で連載された漫画(武内直子作)を原作としたアニメ。「月に代わって、お仕置きよ!」の決めゼリフや、キラキラとした演出の変身シーンが人気となり、幼稚園~小学生の女子の心をがっちり掴んだ。彼女たちにとっては、誰がどの役を演じて遊ぶかで争いが勃発し、スクールカーストにも影響を与える要因になった。また、ヘアスタイルの名称も、"ジュピター"(ポニーテール)、"ヴィーナス"(ハーフアップ)、"セーラームーン"(ツインテール)"マーキュリー"(ショート)"マーズ"(ロングヘア)とキャラクターの名前で語られたりするなどした。(当時の使用例:「ジュピター(の髪型)にして!」などと親にアレンジを頼む子供/「今日、セーラームーン(ツインテール)だから、私がセーラームーン(役)ね!」とままごとの役を奪おうとする子、など)

早速脱線してしまったが、セーラームーンのストーリーについて振り返っていこう。
ごく普通の中学生活を送っていた少女・月野うさぎ。人間のことばを話す黒猫のルナと会ったことをきっかけに、美少女戦士セーラームーンとして、悪の組織と戦うようになる。
第一期が大ヒットしたことで、第二期以降も放送され、全部で第五期まで製作された。いずれも、セーラー戦士が悪と戦う構造になっているが、同時に少女漫画の作品らしく恋愛面での気持ちの変化も描かれている。敵との戦いにはハラハラ。恋愛描写にはドキドキ。子どもたちの心を揺らし、大人気のシリーズ作品となった。


■セーラー戦士他、主要な登場人物について

登場人物について。人気のセーラー戦士たちを中心に紹介していこう。
★まずは、かの有名なセーラームーン。月(ムーン)を守護星に持つ愛と正義の美少女戦士で、この物語の主人公。変身するのは、月野うさぎ。お団子頭が特徴的なドジで泣き虫な女の子だが、作品が進むにつれて内面は徐々に成長していく。実は麻布十番に住んでいる。

★続いて、水色のショートヘアが特徴のセーラーマーキュリー。水星(マーキュリー)を守護星に持つ、「水でもかぶって反省しなさい!」が決めゼリフで、水の力を操る。変身するのは、IQ300の頭脳を持ち、たまに眼鏡っ子になる水野亜美。

★黒いロングヘアが特徴のセーラーマーズ。火星(マーズ)を守護星に持ち「火星に代わって折檻よ」が決めゼリフで、火の力を操る。変身するのは、火野レイ。
実家が神社であり、巫女姿でよく現れる。ちなみに実写版では北川景子が演じた。

★ポニーテールが特徴のセーラージュピター。木星(ジュピター)を守護星に持ち、シュープリームサンダーと言う、雷の力を使った必殺技を出す。変身するのは、木野マコト。男っぽい性格だが、その一方で惚れやすい体質を持っている。

★金髪にリボンが特徴のセーラーヴィーナス。金星(ヴィーナス)を守護星に持ち、セーラームーンより前にセーラーVとして活躍していた。変身するのは、愛野美奈子。うさぎと容姿や性格が似ている。筆者の地域では、セーラームーンの次に人気だったように思う(※どうでもよい情報で恐縮です)。

セーラー戦士は他に第三期より登場した、セーラーウラヌス(天王はるか)、セーラーネプチューン(海王みちる)、セーラープルート(冥王せつな)もいる。

そんなセーラー戦士たちを助ける(公式ではそういう設定)のが、タキシード仮面。前世は地球と太陽を守護星に持つ地場衛(ちばまもる)が変身した姿である。後にうさぎの恋人に。

■知られざる衝撃のストーリー

意外と知られていない衝撃の展開もある。アニメ第一シーズンの最終回だ。なんとここでは、セーラー戦士たちが次々と死んでしまうという鬱展開に。壮絶な戦いとしての迫力は十分だが、やはり少女アニメとしてはあまりにセンセーショナルであったため、視聴者からのクレームが殺到。ショックで寝込む子供やご飯を受け付けない子供も多数発生してしまう。第2期からはハッピーエンドで終わるような形式に変更されたというエピソードも……。

放送開始から20年以上経った今でも話題となっているセーラームーン。大人になった今あらためて見てみると、哲学的で「深い」ストーリーになっていることに気がつく。その底知れない魅力が今もなお人を惹きつける理由なのかもしれない!
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