「ケイゾク」は中谷美紀演じる頭脳明晰の東大卒キャリア・柴田純と、渡部篤郎演じる元公安で妹を殺された過去を持つノンキャリア・真山徹が、迷宮入りした事件の解決をするミステリードラマ。柴田の「あの~犯人わかっちゃったんですけど」という事件解決の決め台詞で難事件を解決するパターンが確立した。
個性的な主人公たち
この「ケイゾク」の魅力はなんといっても個性的な二人の主役だ。
柴田は東大卒のキャリアで天才だが、おっとりした性格でマイペース。その上ルーズなところもあり、同じ格好で何日も過ごしたり、風呂に入らなくても平気だ。そのため、真山に「頭くせえ!」と言われることもしばしば。
真山はぶっきらぼうでめんどくさがり屋であり、極度の人間不信でシニカルな性格。しかし、独自の正義感で犯罪者を憎悪しており、暴力まがいの行動を取ることもあった。柴田を基本的には女扱いしておらず、柴田の暴走を「しーばーたー!」と叫んで静止することはお約束だった。
恋愛関係ではなかった柴田と真山の関係性
男女のコンビとなると恋愛感情を思い浮かべるが、この二人が恋愛関係になることはなく物語は進み、終りを迎える。個性的過ぎるコンビゆえ、恋愛感情よりもバディーとして組んだことにより互いの個性が際立った。
この男女コンビによる難事件解決というひな型は「TRICK」やケイゾクの続編である「SPEC」にも引き継がれ、ミステリードラマの定番となっている。
「ケイゾク」は小ネタも多く散りばめており、一度だけではなく二度三度と見ることで新たな発見もある。皆さんも一度チェックしてみてはいかがだろうか。
(篁五郎)
※イメージ画像はamazonよりケイゾク/映画 Beautiful Dreamer [DVD]