大相撲春場所は白鵬の優勝で幕を閉じたが、変化で決まった千秋楽の相撲には批判が相次いだ。しかしこの白鵬への非難について、怒りのツイートで反論していたのが元横綱朝青龍である。

この朝青龍には二人の兄がおり、二人ともかなりモンゴル相撲で結果を残し、プロレスにも参戦していたことをご存じだろうか。

モンゴルレスリング選手権二連覇 ブルー・ウルフ


二番目の兄、ブルー・ウルフは(本名:ドルゴルスレンギーン・セルジブデ)モンゴル相撲で小結、モンゴルレスリング選手権二連覇という実績を残した。
これら輝かしい実績を引っ提げて1999年、新日本プロレスでデビューした。朝青龍の兄ということで期待を集め、それなりの待遇をされていたのだが、そこまで目立った活躍ができずに新日本プロレスを2006年に退団。モンゴルへと帰国している。

モンゴル相撲横綱 ドルゴルスレン・スミヤバザル


朝青龍のもう一人の兄ドルゴルスレン・スミヤバザルはブルー・ウルフよりも期待が大きかった。
というのも、朝青龍自身が「自分の10倍強い」と言い、モンゴル相撲の横綱でレスリングモンゴル代表でアトランタ五輪、シドニー五輪に出場。しかもモンゴルの英雄という触れ込み。誰もが未知なる強豪への期待がふくらんだ。
しかし、その期待は脆くも崩れ去る。スミヤザバルは総合格闘技のデビュー戦で高阪剛と対戦したが、ドクターストップで敗れ去り、その後行われたボブ・サップ戦も惨敗するなどまったく結果を残せなかった。

朝青龍が大相撲の横綱まで上り詰めたのと対照的に、散々な結果となった兄のプロレス、格闘技の挑戦。両者ともモンゴルではスターだったが、日本では実績のない一選手であるということを忘れていたことも失敗の一因ではないだろうか。

(篁五郎)

※イメージ画像はamazonより一番、一番!真剣勝負
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