真壁刀義、というよりも「スイーツ真壁」と言う方がわかる方も多いだろう。
「スイーツ真壁」こと真壁刀義は、プロレスラーの中でもメディアの露出が多く人気のあるプロレスラー。
プロレスラーなのにスイーツ好きを公言し、ヒール役をこなすリング上とのギャップもウケている、がここに辿り着くまで想像もつかない苦悩や努力を重ねてきた。

デビュー前の真壁刀義が味わった苦しみ


1996年に新日本プロレスのテストに合格した真壁は、練習生として練習に励んでいた。プロレスラーの練習がキツいのは当たり前だったが、真壁の場合は常軌を逸していたそう。
スクワットの時に声が出てなければ、殴られて一からやり直し。またある時は、フォームが悪いと殴られて一からやり直しさせられることもあった。ひどい時はヒザが故障しており、スクワットができる状態ではないにもかかわらず、無理矢理スクワットをさせられたこともあったという。そんな真壁を見て、周りは「辞めさせるためのシゴキ」と言われていた。


練習を超えたシゴキに、真壁は人知れず道場の裏で泣いていたこともあったとのこと。そんな真壁を励ましていたのは鬼軍曹とも呼ばれた山本小鉄。自分の子供のように可愛がっていた小鉄は、真壁に「強くなれ。強くなれば誰も文句を言わない」と励まし、真壁もその言葉を頼りに耐え、1997年2月にデビューを果たす。

真壁刀義のターニングポイント


しかしデビューしたはいいものの、一向に人気が出なかった真壁。それはヒールに転向しても同じだった。

そんな真壁がブレイクのきっかけとなったのは2006年。新日本の別ブランド興行『LOCK UP』のメイン終了後に乱入するも、金村キンタローに「真壁は呼んでないよ」と言われ、観客からも失笑を買うが、これが真壁のブレークのきっかけとなる。
この時の出来事を「俺のターニングポイント」と自身が語ったように、デスマッチに傾倒。観客からのブーイングに対してマイクで更に煽るなど、ヒールを突き抜けることで今の人気を獲得していったのである。
(篁五郎)

※イメージ画像はamazonより真壁刀義―Thank youな!