厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

茶碗蒸しと言えば、シイタケやカマボコ、ぎんなんなどを入れて、卵と一緒に蒸した一品料理だ。なんと大阪ではラーメンに茶碗蒸しを入れた「茶碗蒸しラーメン」があるという。

その実態はいかなるものか? 大阪へ行って取材をしてきた。

ユニバーサルスタジオ・ジャパンにほど近い大阪港駅に、茶碗蒸しラーメンを出す店「丹頂」がある。
大阪は「かに道楽」のかにや「づぼらや」のふぐなど、目立つオブジェが多いが、丹頂の店頭にも目玉焼きのどでかいオブジェが置かれている。びっくりするような店構えだが、北新地の割烹が手がけた店舗だ。
厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

メニューには生卵やオムライスなど卵料理メニューがずらり。厨房にも卵がずらりと並んでいる。
卵料理を愛してやまないお店のようだ。
厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

茶碗蒸しラーメンは、奇特なものでもなんでもなく、大阪の名物料理「小田巻蒸し」から考案したものだった。「小田巻蒸し」とは、うどんの上に茶碗蒸しが乗ったもので、以前から冠婚葬祭の際に食されていたそうだ。そのラーメン版である。
厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

こちらが件の茶碗蒸しラーメン。なんとフタがされた状態で出てきた。

厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

開けてみると、どんぶりいっぱいに茶碗蒸しが入っている。まずは厚さ4cmほどはありそうな茶碗蒸しをすくって食べないとラーメンにありつけないのだ。

口に入れるのがやっとの熱さだが、喉越しも抜群。
ひたすらすくって掘っていくうちに、やっとラーメンスープのお目見えだ。
厚さ4センチはある層に覆われた「茶碗蒸しラーメン」を味わう

茶碗蒸しの量が膨大だったため、時間が経過して麺類が伸びているのでは?と心配していたが、コシのある中太麺は健在だった。スープは、卵と相性のよいしょうゆ味。
食べている内に崩れてきたら、茶碗蒸しとスープ、野菜を混ぜていただいていく。中華と日本料理とのコラボなので、変わった味なのかと思いきやとても上品で心も体も温まる逸品だった。
値段はこれだけの大きさで、なんと850円(税込)だ。
(松岡佑季)

【丹頂】
住所:大阪府大阪市港区築港3-8-7
営業時間:[月~金]11:30~15:00、17:00~22:00
[土日祝]11:30~22:00