90年代の「エヴァンゲリオン」


「新世紀エヴァンゲリオン」といえば、いまや若い世代でその名前を知らない人はいないほどの人気作品。現在も、映画の続編、マンガや小説、ゲーム、イベントなどで多く扱われている有名なアニメーションだが、その始まりは1995年のテレビアニメーションの放送だった。

その伝説的アニメ作品のテレビ初回放送時は、決して好スタートとはいえない。
「新世紀エヴァンゲリオン」は、当時夕方の時間帯に放送されていたものの、全26回で視聴率が平均7.1%に落ち着き、結果としてはあまり期待されない状態だった。
90年代に始まる「新世紀エヴァンゲリオン」と宇多田ヒカルの歩み

しかしその放送後、再放送やビデオなどを通じて、少年少女達がパイロットとなり、聖書に登場する天使の名前をつけられた謎の敵「使徒」と戦う内容や、そのストーリー背景にもある"セカンドインパクト"という設定、 登場キャラクターたちの精神的な世界を映し出す実験的な手法などが徐々に話題になっていく。
その結果といえるのか、1997年、劇場版の公開直前に放映された深夜帯でのテレビ再放送は、高い視聴率を記録。その後、「新世紀エヴァンゲリオン」は第三代アニメとして爆発的なブームを起こすこととなる。

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の主題歌を歌った宇多田ヒカル


2007年からは、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版新劇場版」として全4部の新しい映画シリーズがスタート。
これら「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」(2007年)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(2009年)、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(2012年)のそれぞれの劇場版主題歌として選ばれたのが、宇多田ヒカルだった。
90年代に始まる「新世紀エヴァンゲリオン」と宇多田ヒカルの歩み

以前よりファンの間でも宇多田ヒカルの「エヴァンゲリオン」好きはよく知られていたが、主題歌への起用は、主人公・碇シンジへやその親子の愛憎劇への共感といった宇多田自身の作品への強い思い入れを、監督・関係者が知ったことがきっかけだったようだ。

宇多田は2010年、12年間のアーティスト活動に休止符を打つことになるが、その音楽活動休止中も「エヴァンゲリオン新劇場版: Q」の主題歌「桜流し」はリリースしている。

2016年、宇多田ヒカルとエヴァンゲリオンはどうなる?


そして2016年現在。新劇場版完結作である「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の公開が囁かれる中、宇多田ヒカルがアーティスト活動を再開した。NHK朝の連続テレビ小説の主題歌「花束を君に」と、日本テレビ系列「NEWS ZERO」のエンディングテーマ「真夏の通り雨」の2曲を一気にリリース。

15歳でデビュー、アーティストとして一躍頂点にかけのぼり、結婚そして離婚、母親の死、そして結婚と出産……。様々な経験と葛藤を超えて、新たな境地で音楽制作をスタートした宇多田ヒカル。
そして一方、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」は次作で完結を迎える。 
宇多田ヒカルの再スタートと、新劇場版の完結を重ね合わせるように期待しているファンも少なくないかもしれない。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonよりNEON GENESIS EVANGELION Soundtrack
※イメージ画像はamazonよりHEART STATION