1994年といえば、マルチメディアの到来が騒がれており、さまざまな電化製品がハイテク化をとげた時代でもあった。テントウムシ型マウスをはじめ、日本初の55型ハイビジョンテレビなど、当時を象徴するハイテク製品を紹介していこう。


テンキー搭載のテントウムシ型マウス


「マリカ」という商品名のテントウムシ型マウスを発売された。マリカは、マウスの背中にテンキーを搭載させたもので、そのスタイルがテントウムシに見えることから話題を集めた。
接続がIBMのみという不利な一面を抱えるも、表計算やデザインなどの作業効率をアップさせるという利点を掲げていたが、一説によるとネーミング問題にぶつかり、早々と姿を消したそうだ。ちなみに、マリカとはスペイン語でテントウムシという意味。

世界のコンパック社が手がけたマルチ型PC「プレサリオ」


プレサリオといえば、アメリカの王手コンパック社が社運をかけたと言っても過言ではない、マルチ型のPCである。
ファックスをはじめ、ワープロソフト「一太郎5」、基本ウェアである「ウインドウズ3.1」の一体化に成功。また、それらを14インチのディスプレイで実現できたことは、当時では異例中の異例だった。ちなみに当初は、「パソコンをいじったことのない人でも、梱包を解いて15分以内にシステムを立ち上げられる」というコンセプトで発売されていた。価格は約23万円。

日本初の55型ハイビジョンテレビ 価格は250万円!


日立製作所は、日本初となった55インチのハイビジョンテレビを発売している。当時の価格で250万円もする代物であるが、奥行きは70cmと分厚い。現代のコスパで考えれば、驚くべき時代の産物といえる。
ちなみに、業務用として使われていた回路を組み込み、色ずれを補正できる機能を持たせたそうだ。まだ画質は二の次だった背景が垣間見える。


さて、破格ともいえる価格設定に、思わず仰天した人も多いのではないか。テレビに250万円もかけるぐらいなら、新車を買った方が良いと思えるだろう。しかし当時では最先端の技術を集結させたものであったことは確か。
そう考えると今後、現在では想像もつかないような商品が発売されるのだろうか。今から楽しみである。
(ぶざりあんがんこ)

パナソニック 24V型 フルハイビジョン 液晶テレビ VIERA TH-L24C3
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