
宇宙飛行士たちが食べる「宇宙食」。様々な制約はある中で、ちゃんと食事を取れるように工夫された食料です。
この宇宙食、実は私たちも買えるんです! じゃあ、宇宙食だけで食事を取ってみたらどうなるのかしら?ということで、今回は「全て宇宙食」でランチを取ってみることにしました。
今回の「宇宙食ランチ」は…
ランチメニューに使った「宇宙食」は、宇宙食・宇宙食販売のお店「宇宙の店」で購入。宇宙食以外にも、JAXAグッズなどもある専門店です。
今回そろえたランチはこちら!
・チキンライス
・お好み焼き
・プリン
・スペースライスケーキ(おもち)
・お水

デザートも含めた4品。ちょっと変わり種を選んでみました。袋から出してみると、こんな感じ。手前から左回りに「チキンライス」、「お好み焼き」、「プリン」。「スペースライスケーキ(おもち)」は加工が必要なので、後ほど紹介します。

宇宙空間に持ってくのに長期間保存でき、重量も軽い「フリーズドライ」商品が中心のようです。このフリーズドライという加工方法は、日干しなどの乾燥法と違い、素材の栄養成分を損なわないのだそう。一部の食品は、水で戻したりして食べられるそうです。
今回の「お餅」以外のメニューは、袋に「そのままお召し上がりください」とあるので、水に戻さずにそのまま食べるようです。
では一つ一つ実食してみます。
・チキンライス

【宇宙食】SpaceFoods(チキンライス) 540円 (税込)
ケチャップ味でおなじみの「チキンライス」です。中身はさらっとしたお米が出てきます。ちゃんとチキンとグリーンピースも入ってますね。

食べてみると…。サクサクした食感です。しっかりケチャップ味ついてます。硬いポン菓子って感じ。サクサクのご飯って不思議。
・お好み焼き

【宇宙食】SPACE FOODS(お好み焼き)648円(税込)
続いて「お好み焼き」。せんべいくらいのサイズの小さなお好み焼きが入っています。フリーズドライなので当たり前ですが、硬いです。

割ってみると、中にはネギや紅ショウガがしっかり見えます。

こちらは食べてみると、硬い! しかし、しっかりお好み焼きの味と、ソースの味がします。再現度は悪くないけど、ふわふわの食感じゃないので、ちょっと違和感。
・プリン

【宇宙食】SpaceFoods(プリン) 540円 (税込)
デザートの「プリン」! パッケージには「プリンの口どけを再現」みたいなことが書いてありますが…。

黄色い四角い塊です。しかし、香りは「プリン」そのもの。口の中で溶ける感じになるのかしら?でも、フリーズドライですしね。

わかってはいましたが、硬いです(笑)プリンの口どけには程遠い感じです。でも、味は悪くないです。プリンの味がしっかりしました。
・スペースライスケーキ(おもち)

【宇宙食】スペースライスケーキ(おもち) 540円 (税込)
最後は「お餅」。こちらは水で戻すタイプなので、早速作ってみます。
まずはパッケージを開けます。
中からフリーズドライになったお餅と、きな粉が。

片面のお餅を移動して、そこに水を入れていきます。水も宇宙に持って行ったという「宇宙の種水」を使います。

水にお餅を浸していきます。

数秒経つと、あっという間に柔らかく。これはまさにお餅!

きな粉をまぶします。

食べてみると…これは美味しい! そのまま「お餅」です。

フリーズドライの特性を活かしたメニューですね。こちらは実際に日本人宇宙飛行士が宇宙で食べたそうです。
実際に「こうのとり」で使われている水も
宇宙食の他に、宇宙ステーション補給機「こうのとり」に運ばれるという種子島の天然水「宇宙の種水」もあります。もちろんこちらも準備。

このミネラルウィーターはJAXA認定の商品だそうですよ。
この水で宇宙食ランチも完璧です!

全部食べてみた感想は…。水分がほとんどなくパサパサなので、正直美味しいものではありません。ただ、実際の食品をそのまま加工したものなので、味は本来のままという感じがしました。特に、「お餅」の再現性はバッチリ。
最後に試しに「チキンライス」に水を注いで食べてみましたが…これがそのまま食べるように加工されているので、味が薄くてオススメできません。
手軽に宇宙に行った気分になりたかったら、試してみるのもいいかもですよ。興味のある方はお試しを。
(西門香央里)
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