
1995年に放映され、すでに20年以上が経っているにも関わらず、いまだに根強い人気を誇るアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」。
この作品の中でモテる男といえば、何と言っても「加持リョウジ」。謎が多い人物であり、ストーリーの途中で何者かによって殺されてしまいます。
彼を慕う女性は非常に多く、現実にいても物凄くモテることでしょう。
では、加持のように振る舞うことで、モテない男性がモテるようになることは可能でしょうか?
モテる男性の真似をすることは、基本的には非常に素晴らしいことです。
ですが、加持。加持だけは決して真似てはいけません。
どこにでもいるモテ男と加持との決定的な違い
なぜ加持は物凄くモテるのでしょうか?
どこにでもいるような「モテる男」と加持との決定的な違いは、「知らないということを知っていること」です。
男はちょっとモテるとすぐ「女なんて簡単さ」と奢ってしまいがち。そんな傲慢な男が女性から見透かされないはずがありません。
思春期にモテてしまったばかりに、大人になっても「女なんて簡単」という意識がなくならず、「痛い人」扱いされている男性を皆様も1人くらいは知っているのではないでしょうか?
しかし、加持は違います。
そのことが如実に表れているのがこのセリフ。
「彼女とは、遥か彼方の女と書く。女性とは向こう側だよ、我々にとってはね」
確かに男性がモテるためには「女心」を知らねばなりませんが、どれだけ勉強をしたとしても、完全に女性を理解することなど不可能なのです。
最大のポイントは「自然体」
加持は手当たり次第と言っても良いほど様々な相手を食事やデートに誘っていますが、実はこれこそが最大のポイント。
元カノのミサト、同級生のリツコのほか、男嫌いのマヤ、しまいには同性のシンジまで、誰彼構わず誘っているので非常に乗りやすいのです。
もしも「本当に好きな相手しか誘わない」なんていう重い誘いであれば、女性は相当の覚悟がないとその誘いに乗れません。しかし加持の誘いは軽いので「本当に食事に行くんだろうな」と思うことが出来るのです。
まさに「自然体」であると言えるでしょう。変に力が入っていないからこそ、彼の誘いは気軽に乗ることが出来、また断られたとしても気まずい関係にならないと言えます。
逆にモテない男性の誘いというのは、誘っている本人が緊張していることもあって物凄く重い。それこそ「このデートに乗ったら付き合わなくちゃいけない……」なんていう風に感じさせてしまいます。

「量産型加持リョウジ」には絶対なってはいけない
彼がモテる最大の理由は先ほど挙げた通り「自然体」で御座います。自然体だからこそ誰もが誘いにのりやすいのです。
しかし、自然体は真似してしまったら、もはや不自然。
そんな状態で、加持のように気軽に声をかけまくっていたら、ただの「痛い人」で御座います。

「なんかあいつ無理してるよな」「無理に強がっているよな」と同情のまなざしで見られている男性を見たことがあるかと思いますが、まさにああいう方になってしまうのです。
モテないどころか、非常に多くの方から嫌われること間違いなし。「量産型加持リョウジ」には絶対なってはいけません
モテる加持リョウジにも弱点がある
加持にも2つの弱点が御座います。もちろんこの弱点を踏まえてもモテるとは思うのですが、注意が必要でしょう。
1つ目は、過剰なスキンシップ。
誰彼構わず触りまくりな彼ですが、現実で初対面の人にこんなことをしたら、高確率で最悪の印象になってしまいます。口説きまくるのは良いのですが、過剰なスキンシップはアニメの中だから許されること。現実ではやめたほうが良いでしょう。
2つ目は、手が届かなさすぎるということ。
加持は、元カノのミサトの言葉を借りれば「どこに対しても本気じゃない、もちろんあたしにも」というように、恋愛に対してどこか冷めたところが御座います。
これが恋愛の物凄く理不尽なところなのですが「モテる」ということだけに焦点を当てるのならば、特に男性は恋愛に冷めていた方がモテます。自分の「好き」という感情に振り回されない、どれだけ恋愛を楽しんでいようとも、どこかリアリスティックで冷めた部分がなくてはならない。
しかし、このようなスタンスの男性は基本的に女性を追いかけません。彼はフィクションなので「女性から追いかけられる」ということがほぼほぼ無条件で起きておりましたが、現実世界では「追いかけずに諦める」という女性の方が圧倒的に多いでしょう。
かといって、逆に恋愛に熱中してしまったら、今度はモテなくなってしまいます。真剣な恋愛は彼のようなタイプには難しいかも知れません。
総括
恋愛だけならまだしも、結婚となるとやや難しい加持リョウジ。
彼から私たちが学ぶべき点は何といてっても「彼女は遥か彼方の女と書く」というところでしょう。
どれだけ女性のことを知っても、決して完全ではないということを忘れてはいけません。
(上野)