
■aiko/【aiko Live Tour「Love Like Pop vol.19」】ライブレポート
2016.09.17(SAT) at NHKホール
(※画像8点)
「またこの会場にいる皆さんと会えますように」
もはや鉄板の充実感。aikoのライブはいつ観ても、どこで観ても 実に楽しい。
9月27日にNHKホールで行われた、12thオリジナルアルバム『May Dream』を携えた『Love Like Pop vol.19』の最終公演も、そうだった。5月に幕を開け、全国18ヵ所34公演の34回目ともなれば、いつも以上の盛りは必至。というわけでステージ&客席の区別なく、ライブはオープニングからテンションMAXでスタートした。
そのオープニングだが、これまで観てきたaikoライブのなかでも最上級の美しさ。色とりどりの照明のなかに浮かび上がるaikoの姿と、ミディアムスローの「何時何分」の曲調とのコントラストは息をのむほど。天の岩戸ならぬaikoの降臨、とでも呼びたいライブの幕開けとなっていた。



そこから一気に数曲が披露され、MCをはさんでまた数曲という展開になっていくのだが、ひとたび演奏が始まると、それまでのくだけたMCの空気がガラリと一変。そこがaikoのすごいところだ。まるで魔法使いのように、歌の力で、いとも簡単に楽曲の世界へとオーディエンスを誘ってしまう。実際この日も、歌や演奏と互角の迫力だった歓声を受けとめつつ、張りのある伸びやかな声で次から次へと新作『May Dream』の曲やお馴染みの曲が淀みなく披露されていった。
なかでも新鮮だったのは「冷凍便」。軽やかなポップロック調の曲かと思いきや、途中でジャジーなアレンジなども加わり、1曲のなかで雰囲気も景色もくるくる変わる面白い曲に仕立てられていた。また、ライブ中盤とアンコールで披露された、大人の秋を思わせられるミディアムバラード「微熱」、真っ直ぐなラブソング「恋をしたのは」の新曲2曲も印象的。


さらに久しぶりに弾き語りで歌われた「September」も、リズム&ブルースの香り漂う素晴らしい1曲となっていた。その弾き語りコーナーでは、オーディエンスから募ったお題を入れ込んだ即興ソングも歌われた。来場していた南海キャンディーズの山里亮太もaikoの指名でお題の出題に急遽参戦、会場騒然という一幕も。それにしてもてんでんバラバラな7個のお題を、フラダンス教室での恋愛がらみのアクシデントソングに組み立てるあたりは、さすがのお手並み。
そんな、とにかく盛りだくさんなライブは終盤戦でさらにヒートアップ。アンコールまで息もつかせぬ怒濤のパフォーマンスとなり、アンコールではツアーのラストを惜しみながら「またこの会場にいる皆さんと会えますように」と声を詰まらせ挨拶するひとこまもあったが──。「すみません、皆さん! 最終日なんでもうちょっと歌わせてください!」と再度登場するや、アッパーな3曲を立て続けに演奏。ダブルアンコールのこのタイミングで、ここからさらに飛び立つつもりか!? と思った矢先に再々度登場。「絶対損はさせませんから(笑)」とトリプルアンコール。
(取材・文/前原雅子)


≪セットリスト≫
1. 何時何分
2. プラマイ
3. どろぼう
4. milk
5. 信号
6. 遊園地
7. 問題集
8. 微熱
9. もっと
10. シャッター
11. 洗面所
12. 愛だけは
13. September
14. 好き嫌い
15. 冷凍便
16. 帽子と水着と水平線
17. キスする前に
18. イジワルな天使よ 世界を笑え!
19. Loveletter
<ENCORE 1>
1. 蒼い日
2. 恋をしたのは
3. 夏が帰る
4. 夢見る隙間
<ENCORE 2>
1. あたしの向こう
2. 相合傘
3. ジェット
<ENCORE 3>
1. ボーイフレンド
2. be master of life
≪リリース情報≫
36th Sigle
『恋をしたのは』
2016.09.21リリース
PCCA-15036 / ¥1,200(税抜)
※初回限定仕様盤:カラートレイ&8Pブックレット
[収録曲]
1. 恋をしたのは
2. 夏バテ
3. 微熱
4. 恋をしたのは(instrumental)
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