そもそも嗣永桃子のデビューは2002年。「ハロー!プロジェクト・キッズ」としてデビューした嗣永は、現在24歳にしてすでに14年の芸歴の持ち主だ。
その当時は同じハロー!プロジェクト(アップフロントグループ系列の芸能事務所に所属しているアイドルの総称)」のモーニング娘。の全盛期とも言っていい時代で、モー娘。は紅白歌合戦にも1998年以来毎年出場していた。あの道重さゆみが加入することとなる第6期メンバーオーディションが行われる直前の時期だ。
そんな女子小学生の憧れだったモーニング娘。の、妹分的な存在として鮮烈なデビューを果たしたのが「ハロー!プロジェクト・キッズ(ハロプロキッズ)」だった。
ハロプロキッズとは?
2002年3月から開始された「ハロー!プロジェクト・キッズ オーディション」の応募対象は、小学生の女子だ。モーニング娘。をはじめ、松浦亜弥や藤本美貴など、ハロプロのアイドルに憧れてきた小学生たちがこぞって応募し、その応募者数は27958人。
ほぼ同時期(2002年10月告知)に開催された、モーニング娘。の第6期メンバーを募集する「モーニング娘。
このオーディションの合格者は、2002年6月30日に放送された「ハロー!モーニング。」(テレビ東京系)の生放送で発表された。
その中には、「ももち」の他、最近もバラエティー番組で存在感を放っている岡井千聖の名前もある。他に梅田えりか、清水佐紀、矢島舞美、徳永千奈美、村上愛、須藤茉麻、夏焼雅、石村舞波、熊井友理奈、中島早貴、菅谷梨沙子、鈴木愛理、萩原舞という15人は、その後も「Berryz工房」や「℃-ute」などのユニットで活躍することとなるが、彼女達の最初の大仕事が映画出演だった。
デビュー直後に主役!ハロプロアイドルが集結した映画
2002年12月公開の映画「仔犬ダンの物語」。盲目の仔犬ダンと少女たちの交流を描いた、実話に基づく映画だった。この作品の中で、ハロプロキッズの嗣永桃子と清水佐紀は主役級の役をつとめた。
飯田圭織、安倍なつみ、保田圭、後藤真希、石川梨華、吉澤ひとみ、紺野あさ美、小川麻琴、新垣里沙といった当時のモーニング娘。メンバーが脇を固め、他に11人のハロプロキッズメンバーが小学生役を熱演。
ちなみに、当時のモー娘。を語るのに忘れることができない「辻ちゃん・加護ちゃん」の名前が「仔犬ダンの物語」の出演者の中に見当たらないのは、同時上映の「ミニモニ。じゃムービーお菓子な大冒険!」にミニモニ。メンバーとして出演しているからだ。
全盛期のモーニング娘。が出演した(唯一とも言っていい)本格的な映画としてだけでなく、小学生だったデビュー直後のハロプロキッズの、子役としての演技を観られる貴重な作品という意味でも、この二本は観返す価値があるだろう。
ハロプロキッズは今
芸能活動を引退・休止しているメンバーも多いが、Instagramなどで自身のファッションやプライベートを頻繁に発信しているメンバーもいる。
とくに熊井友理奈、夏焼雅、菅谷梨沙子といった元Berryz工房メンバーのInstagramを見ると、それぞれの個性に合ったファッションセンスに磨きがかかっているのがわかる。
Berryz工房の無期限活動停止、℃-uteの解散など、長年のファンにとっては淋しい展開もあったが、まだまだ現役で芸能活動を続けているメンバーたちの、今後の活躍にも注目したいところだ。
(空町餡子)
※イメージ画像はamazonよりももち DVD図鑑