auの「三太郎」シリーズの出演CMがヒットし、そのCMソングであった「海の声」をひっさげて紅白歌合戦にも初出演を果たした桐谷健太。
2016年末には月9「カインとアベル」(フジテレビ系)の主要キャストにも抜擢され、auに加えて日本ケンタッキー・フライド・チキンのCMにも出演中。
36歳にして一気に知名度を上げた実力派俳優だが、そのキャリアは2002年からと、意外にも長い。

大ヒットした月9「ランチの女王」


そんな桐谷健太は、実はデビュー当時にも月9に出演していた。そのドラマとは2002年の「ランチの女王」(フジテレビ系)。
洋食屋「キッチンマカロニ」で働くランチ大好きなヒロイン・なつみを竹内結子が演じ、洋食店を舞台にさまざまな恋模様や人間関係を描いたこのホーム・ラブコメディは、平均視聴率19.1%となかなかのヒット。「空から降る一億の星」(フジテレビ系)、「人にやさしく」(フジテレビ系)、「ごくせん第1シリーズ」(日本テレビ系)、「ショムニFINAL」(フジテレビ系)などヒット作が多い2002年のドラマの中でも、5位を記録した。

「ランチの女王」にゲスト出演していた桐谷健太


ショートカット姿のキュートな竹内結子は、たくましくハツラツとしたキャラクターで好感度アップ。今の新垣結衣的な立ち位置ともいえるだろうか。そのストーリーのおもしろさはもちろんのこと「オムライスがおいしそう!」という「食テロ」的効果もピカイチだったこのドラマ。
竹内結子の相手役は妻夫木聡で、脇役としても、当時ジャニーズJr.であった山下智久や、山田孝之、瑛太、堤真一、江口洋介など、豪華キャストが固めており、それぞれのキャラクターの立ったドラマ展開が魅力だ。

そしてその中で、第3話・第8話のゲストとして登場したのが桐谷健太だった。
ミスをして「キッチンマカロニ」を一度去ったなつみが出会う、元仲間の暴走族・「マギー」を演じた桐谷健太だが、15年前から変わらないルックスを保っているのがわかり、アツくバカっぽいキャラはauのCMの「浦ちゃん」の風格をすでに感じさせる。

「ランチの女王」以降の桐谷健太


そんな桐谷健太が知名度を上げることになるのが、2008年のテレビドラマ「ROOKIES」(TBS系)。以来、「JIN-仁-」(2009年・TBS系)、大河ドラマ「龍馬伝」(2010年、NHK総合)など人気作に次々出演。2010年の「ストロベリーナイト」(フジテレビ系)では、主演の竹内結子とまた共演もしている。

昨年の紅白出演に至るまでも、映画「ソラニン」(2010年)ではドラムを、「BECK」(2010年)ではラップ・ボーカル部分を吹き替えなしで披露するなど、音楽の才能も発揮し続けてきた。

長年のキャリアを経て「名脇役」から「主役級」へと躍り出つつある桐谷健太。
現在も映画「彼らが本気で編むときは、」への出演が控えており、トランスジェンダーを演じる生田斗真の恋人役として話題を呼んでいる。
今年もさらなる飛躍なるか、注目したいところだ。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonより桐谷健太 ファーストPHOTO BOOK 『 野良人 』
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