だが水戸にある茨城県近代美術館では今、そんな美の殿堂もマネできない、「びっくりの殿堂」ともいえる展覧会が開かれている。例えば入り口には、高さ6m、幅8mという巨大ガニのバルーンアートが。

そうかと思えばある展示室には、セロハンテープやザル、積み木など床に並べられた日用品の間を、ライトが点灯した鉄道模型がゆっくりと移動していく作品も。部屋の壁や床に映し出されたモノの影は、夜汽車のライトが映し出す街の景色のように幻想的ですらある。

こちらは、鉛(なまり)で固められた24冊の百科事典。

豚のオブシェに、ビーズアクセサリー用の模造真珠をつけた、ことわざどおりの作品も。ペット用のブタで「ポットペリー」という品種がモチーフだとか。真珠をたくさん着けて心なしか嬉しそうにみえる。
