昨年は星野源が俳優としても歌手としても大ブレイクしたが、今年すでにブレイクの兆しが出てきている俳優が高橋一生だろう。
高橋一生が主要キャストとして出演中の新ドラマ「カルテット」(TBS系)は初回平均視聴率9.8%。
Twitterでは「カルテット」がトレンド1位となり、話題をさらった。

「東京ラブストーリー」を手掛けた脚本家・坂元裕二氏による完全オリジナル作品の「カルテット」は、松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平という実力派・個性派キャストを迎えた異色の「大人のラブストーリー×ヒューマンサスペンス」だ。
理屈っぽくめんどくさいモテ男・家森を演じる高橋の色気には、主演の松たか子以上に注目が集まっている様子。

芸歴27年目の高橋一生


そんな高橋一生は、1980年生まれの36歳。そのデビューはなんと1990年であり、今年で芸歴27年目を迎える。
大河ドラマ出演は、現在放送中の「おんな城主 直虎」(NHK総合)を含めて5作。主役級の役どころは最近まで少なかったとはいえ、デビューから現在に至るまでドラマ・映画などへの出演が途切れることはない。
映画でも、岩井俊二監督の代表作「リリイ・シュシュのすべて」(2001年)やタランティーノ監督のバイオレンス映画「キル・ビル Vol.1」、また「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)や「スウィングガールズ」(2004年)など、「シン・ゴジラ」(2016年)を待たずとも実は多数の大ヒット作品に出演してきている。

「カルテット」では椎名林檎が作詞・作曲を担当した楽曲「おとなの掟」を松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平がムーディーに歌い上げるエンディングも話題になっているが、高橋の「声」にもふたたび注目が集まりそうだ。

ジブリ作品で声優を務めた経験も


昨年・今年から高橋のファンになった人は、高橋がアニメ声優の経験があることを知らない人もいるのではないだろうか。しかし、その作品は誰もが知っているような名作。
スタジオジブリ作品「耳をすませば」(1995年)だ。

高橋が声優をつとめたのは、主人公の相手役ともいえる、天沢聖司。

ヴァイオリン職人になる夢をもつ中学生の聖司くんと、「カルテット」でヴィオラを奏でる家森のイメージは重なるところがある。「弦楽器が似合う男」のランキングがあるなら、高橋は間違いなく今年ナンバーワンなのではないだろうか。
ちなみに「耳をすませば」以前にも、高橋はジブリ作品「おもひでぽろぽろ」(1991年)に出演している。主人公・タエ子のクラスの男子という超脇役ではあるが、少女時代のタエ子役は後に「耳をすませば」でヒロイン雫役を演じる本名陽子。「耳すま」への伏線はすでにあったといえる。

もうすぐ1月27日に「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)にて放送されることが決まっている「耳をすませば」。
今年は展開のキュンキュンさよりも、高橋一生ボイスに悩殺される女子が大量発生しそうな予感だ。
(空町餡子)

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