昨年末、小室哲哉が『徹子の部屋』に出演した際、リハビリ中の妻KEIKOの現状を語ったことが大きな話題となった。
2011年10月にくも膜下出血で倒れたKEIKO。
回復中とは言え、病状は深刻のようだ。そんなKEIKOのことを努めて明るく語る小室。2人の愛情は本物のようである。
妻を一生支える決意、それはあの盛大な披露宴から変わらないのだろう……。

生中継で視聴率15%超え!小室とKEIKOの5億円披露宴


2人の披露宴は、2002年11月22日の「いい夫婦の日」に新高輪プリンスホテルで開催されている。
小室ファミリーはもちろん、ミュージシャン、俳優、スポーツ選手など招待客の数は600人に上り、「5億円披露宴」とも言われる盛大なイベントだった。TBS系で生中継もされ、その視聴率は15%超え。
小室プロデュース黄金期は数年前に去ったとはいえ、まだまだ世間の関心は高かったのだ。

目を引いたのは大御所芸人率の高さ。オール阪神・巨人、今いくよ・くるよ、チャーリー浜、池乃めだか……。一見、小室とは縁もゆかりもない面々であるが、当時の小室は吉本興業所属。そう、同じ事務所の先輩方だったのである。

小室哲哉に会ったことない吉本芸人が大挙出席!?


吉本まさかのヘッドハンティングは、大きな話題となったがご記憶だろうか?
2001年5月、新宿にオープンしたばかりの「ルミネtheよしもと」で、小室移籍の記者会見は開かれている。

当初、スポーツ紙等には「小室、お笑い進出」的な見出しが躍ったが、もちろんそんなわけもなく、吉本が音楽部門の強化策として小室を招いたのだ。

ダウンタウン浜田とのユニットH jungle with tとして、ダブルミリオンを含む3作品をリリースした間柄でもある。アジア進出を命題としていた点でも思惑は一致。こうして、小室は吉本所属となったのである。

しかし、披露宴のインタビューでは「まだ会ったことない」「今日初めて会いました」と、吉本の大御所たちが口々に語る事態に。業務命令が透けて見えてしまう事態が切なすぎる。
当時、披露宴に関する一報では招待状1,000枚と報道されたが、途中経過で800人参加、結局600人参加となった経緯がある。
これには、小室と大手芸能事務所とのトラブルにより、所属タレントのボイコットを招いたからとのウワサもあるが、実際のところはどうだったのだろうか?
ただ、小室プロデュースの恩恵を受けたにも関わらず「欠席」となったアーティストが多かったのは事実である。

ド派手なKEIKOのテンションの高さが会場を支配


披露宴で、KEIKOがオートクチュールのクリスチャンディオールのウェディングドレスを着用したことが、翌日のスポーツ紙では大きく取り上げられていたが、インパクトがあったのは和装の方。
ピンクの角隠しに黒の着物。金髪の高島田、どぎついメイク、長すぎるネイル……。「ザ・芸能人」といった個性の塊具合だったのだが、これはどちらの趣味だったのだろうか?
いずれにしても、大口を開けて笑い、普通に食事をしてしまう新婦KEIKOのテンションの高さが異常に目立つ披露宴であった。

披露宴は小室哲哉の禊だったのだろうか?


実際、テレビ中継上も小室カラーがかなり抑え目。
2人の生い立ちや小室プロデュースの歩みなどが、普通の結婚式のように紹介される地味な構成。
小室書き下ろしの新曲で新郎新婦が入場、小室のピアノでKEIKOが『DEPARTURES』を熱唱するぐらいが見せ場であった。
引き出物の中身は入浴セット、菓子、ペアのカップ、ポン酢、かまぼこの引換券といったところで、こちらも庶民的な内容だったが、ポン酢&かまぼこはKEIKOの大分県の実家の老舗料亭の品であり、合わせるとハートマークになる仕掛けのカップには2人のイニシャル「T」「K」入り。これらはKEIKOの要望だという。

出席したピエール瀧が、小室自身が「すいませんね、ベタで」と挨拶したと語ったことからも、主導権どころか全権がKEIKOに託されていたのは間違いない。
派手な女性関係で浮き名を流してきた小室。前妻ASAMIとはこの年の3月に離婚したばかりの超スピード再々婚となる。

KEIKO全面フィーチャーの披露宴は、添い遂げる覚悟の証明だったのだろうか?

TM NETWORKの盟友、木根尚登は披露宴のインタビューでこう語っている。
「これだけ証人を集めたのだから決意があるのだろう」
皮肉にも取れるが、小室の決意は本物だと思いたい。globeの完全復活、それには小室の献身的な愛が絶対条件である……。

※イメージ画像はamazonよりCRUISE RECORD 1995-2000