
おなじみのペンギンとさまざまないきものを組み合わせて描いたかわいらしいサイズの100作品のほか、やや大型の作品「ペンギン十態図」がズラリと並ぶこちらの個展。


今回の展示について、伊勢丹新宿店担当者に話をうかがった。
「2015年に、『驚く』『歩く』といったペンギンの動作を描いた100作品を展示する『ペンギン百態』という企画展を開催したのですが、それがとても好評だったんです。今回が“2”回目になるので、おなじみのペンギン+もう1つの何かをモチーフにしようということで、最終的にそのテーマがペンギン+別の動物ということになりました。このシリーズはモノトーンの色使いを含めてシンプルゆえにごまかしがきかないものなので、どの作品を見ていただいてもそのクオリティの高さが伝わると思います」


パンダや猫、アザラシといった“相方”のいきものたちにも注目
ペンギンはもちろん、“相方”のいきものたちもとても愛らしく描かれている。坂崎さんといえば、このペンギンだけでなく千葉のご当地キャラクターとして人気の「チーバくん」や、自動車メーカー・ダイハツのCMキャラクター「カクカクシカジカ」など、さまざまないきものをモチーフにしたキャラクターにも定評があるので、当然といえば当然!?

またペンギンや相方のいきものたちもほとんどがモノトーン系の色味で描かれているのだが、ツノメドリやエトピリカ、文鳥などの鳥たちはくちばし部分の赤がきいていてとても鮮やかだ。


これはぜひ会場でチェックして欲しいのだが、ペンギン×フクロウなど同じ組み合わせをポーズや表情違いで描いた作品が2枚連続で並んでいたりするので、その愛嬌あふれる変化に心を奪われてしまうこと請け合いだ。

作品はほぼ完売してしまっているが、九谷焼の豆皿(10種)やフリーカップ(10種)、今治産タオル(2種)など、お手頃なグッズも出ている。


そしてグッズの中でも貴重なのが、「ペンギン百態I」活版印刷アートカードBOX(108,000円税込)。前回の個展「ペンギン百態」の100作品を今では珍しいアナログな技法である活版印刷でプリントしたもので、BOXには坂崎さんの直筆サイン&エディション入り。「特にシルバーやゴールドで描かれた部分は活版印刷ならではの質感が出ていてキレイです」(担当者)とのこと。

坂崎さん自身も1作1作を楽しんで描いていたそうで、気分がほっこりすること間違いなしのこの企画展。
(古知屋ジュン)
●坂崎千春展 ペンギン百態II
会場:伊勢丹新宿店本館5階 アートギャラリー
開催期間:2017年3月1日~3月7日
時間:午前10時30分~午後8時(最終日は午後6時閉場)
料金:無料