河合は1983年にデビュー、1996年、ドラマの役柄である「オーロラ輝子」としてブレイクした。
大阪庶民のシンボル、通天閣を頭に載せた歌姫
オーロラ輝子という輝かしい名前は、1996年に放映されたNHK 連続テレビ小説『ふたりっ子』に出演したときの役名だ。通天閣を間近に見られる大阪の下町、天下茶屋と新世界を舞台にしたドラマで、優等生と問題児、性格が全く違う双子のヒロインの挑戦と家族や周囲の人々との人間模様を描いた作品。
三倉茉奈・佳奈が幼少期を演じ、マナカナという愛称で人気を博した。ManaKanaとしても劇中歌『二千一夜のミュウ』を歌い、CDデビューしている。
同じく『ふたりっ子』の劇中歌として大ヒットしたのがオーロラ輝子『夫婦みち』だ。オーロラ輝子は、「通天閣の歌姫」こと、通天閣歌謡劇場の人気演歌歌手の叶麗子がモデル。ド派手な着物を着て、頭に通天閣をイメージしたオーロラ飾りを載せているのが特徴だ。
オーロラ輝子でブレイクした河合美智子
オーロラ輝子はもともと孤児院育ちで、小山田てるが本名。『夫婦みち』を歌って地方をどさまわりしていたが、新曲の『まごころの橋』が大ヒットしてNHK紅白歌合戦に出場を果たす。その後、再び落ちぶれて通天閣に戻るが、肝臓ガンに冒され、通天閣で熱唱した後に倒れて亡くなった。
三倉茉奈・佳奈が演じる麗子と香子の父・光一は、一時オーロラ輝子に憧れ、失踪して付き人、マネージャーとしてかいがいしく世話をするようになる。輝子がメジャーデビューする際に二人は別れて、光一は実家に戻り家業を再開するが、輝子は落ちぶれて身体も心もボロボロに。
『夫婦みち』大ヒットで紅白歌合戦にも出演
河合美智子はオーロラ輝子が当たり役となり、一気に知名度がアップ。『ふたりっ子』劇中歌で歌った「夫婦みち」のCDをリリース、河合は同曲のキャンペーンで、実際にカラオケ用テープレコーダーを持参して全国を回った75万枚の大ヒットをとばした。そして、オーロラ輝子の名前で1997年の紅白歌合戦にも出演した。
激動の人生を歩んだオーロラ輝子。私生活でも奇跡的な回復をみせた彼女のさらなる活躍に期待したい。
(佐藤ジェニー)
※文中の画像はamazonよりオーロラ日和