
喜怒哀楽を人に見せるのが恥ずかしく、鼻に脱脂綿を詰められた姿を見られるから死ぬことも恥ずかしい、つまり生きるのも死ぬのも恥ずかしいウルトラシャイな筆者が、今話題の「フィールサイクル」に潜入し、自分を変えられるか調査してきました。
「フィールサイクル」とは
以下、公式サイトより抜粋してみます。
「バイクを使用したインドアエクササイズ」
「クラブさながらの大音量と重低音の音響システム、高揚感溢れるライティング。
全身で音楽を感じながらインストラクターや仲間と一緒に汗を流せば最高の爽快感、達成感、一体感を得られます」
…とのこと。

「クラブ」、「大音量」、「ライティング」、「最高の爽快感」…縁遠いです。

シャイに加えて運動不足な筆者。どちらかひとつでも変化があるといいのですが…
参加前に不安だったこと
体験直前、不安や楽しみなどが入り交じった気持ちです。
・「パリピ」な人ばかりで浮いたらどうしよう
・途中で休んでいいのかな
・インターネットで画像検索したら室内が暗かったが実際どのくらい暗いのか
・バイクの使い方わからなかったらどうしよう
・ジム系の場所自体初めてだし…
・公式サイトによると「満腹も空腹も避けて来て」とのことだけど、ごはんの量どのくらい食べたらいいかな
結論、いいことだらけ!

行ってきました。この表情。
結論からお伝えしますと、また参加したいです。
レッスン中も終始シャイのままで今も変わらずシャイですが、体験後ずっと「いいことした」感が体や心をめぐり続けていて、その後の仕事の集中力も、いつもより長く続いた気がするのです!ごはんをたくさん食べても罪悪感ないのも幸せです。
会員さん、インストラクターさん、レッスン、スタジオについてそれぞれお伝えしていきます。
どんな会員がいるの?
利用客は、20代後半から30代半ばの女性が多いとのこと。店舗によりばらつきはあるけれど、女性会員さんの率は、だいたい7〜8割ほどだそうです。

筆者が参加した日は、このような感じだったかと。会員さんは30代くらいの男性1名、20〜30代くらいの女性4名でした。皆さん単独での参加で意外!と思ったのですが、考えてみればこれから仕事の人だとそれが自然ですよね。
実は筆者、レッスン後にロッカーの番号を忘れてドアが開かなくなってしまい、そんなハプニングのおかげで一緒にレッスンを受けたひとりの女性会員さんと少しお話ができたのですが、その方もこれから仕事と言っていました。

インストラクターの方も、同じ日に仕事前と後で来る方もいると言っていました。世は元気ですね。もっと驚いたのは、なんと1日中いる人もいるとか。
筆者が参加した日、顔もよくわからず帰って行った人もいましたが、ここで友達になるお客さんもいるらしいです。たしかに筆者ですら、前述の女性会員さんに「お仕事頑張ってください」とかなんとか言って別れたので、通えば友達ができるような気もします。
インストラクターさんはパリピ?

担当は20代くらいの、明るく元気な女性インストラクターでした。シャイとか同じにおいがするわけではないけれど、すごく居心地のいい方です。友達みたいに接してくれたことも嬉しく、こちらの不安などを解消しようとしてくれている感じがして安心感を与えてくれました。

「インストラクターの女性は、かっこいい系の方が多いのですか?」とインストラクターさんに聞いたところ、人によってまちまちとのこと。レッスンは、担当者によって雰囲気が変わるようです。インストラクターで選ぶ利用客もいるらしく、お気に入りのインストラクターのレッスンに合わせて有給をとってくる人まで。
また、予約時にバイクの番号を選ぶため、予め乗るバイクが決まっているのですが、初参加の筆者に「インストラクターの動きが見やすいように」と、バイクをインストラクターの目の前の位置のものに急遽変えてくれました。そうしてくれたのは20代くらいの男性インストラクターで、男性女性共に、インストラクターさんのこうした親切な対応が印象的でした。
ミラーボールが回る中でレッスン

だいぶなんとなくの画像ですが、このようなバイクに乗ります。初参加の筆者に、インストラクターさんが丁寧にサドルの調節をしてくれました。レッスン開始時に使い方の説明もあり、困ることなく使用できました。
朝一番、7時からのレッスンに参加しました。前述のとおり、一緒に参加した会員さんが皆さん単独での参加だったので、1人で参加しやすいです。

ミラーボールが回り輝く「パリピ感」あふれる室内で、バイクのペダルの負荷を変えながら座って立って漕ぎまくりました。周りが見えなくなるほど真っ暗にはならなかったと思います。
音楽が流れていて、そのリズムに合わせてバイクを漕ぐのですが、周りの目が気になったのと普通にしんどいのとで、ノリノリになってさらけ出すことはできませんでした。真っ暗だったらさらけ出せそうですが、そしたら肝心のインストラクターさんの動きが見えないですね。
ジムに来る前は、ノリノリじゃないと怒られるのかなと心配していたのですが、インストラクターさんが「自分のペースで休んで大丈夫ですよ」と言ってくれて、運動もパリピ感も縁がない筆者でも安心してレッスンに参加できました。
ただ、せっかく教えてくれているのに休むのが申し訳なく、筆者は性格上休めずしんどかったですが、それですら充分楽しめたので、自分のペースでやれば更に楽しめるのではないかと。あと冒頭で引用した公式サイトの説明にもあるように、心を開いてノリノリになれば、もう少し体を動かせそうですし、更に楽しめそうです。

叫んだりするイメージがあったのですが、叫ばなかったです。
インストラクターさんだけテンションが高く、会員さんは黙々とやる感じでした。

インストラクターさんはレッスン中DJみたいにしゃべっていました。流れる洋楽の音量が大きくて言っていることがわからないときがありましたが、ノリで何とかなりました。

インストラクターさんが、ときどきバイクを降りて見回りに来てくれました。インストラクターさんが近くで見ていると、なおさら頑張ろうと思います。笑顔で褒めてくれたりもして嬉しかったです。これはたしかにインストラクターさんの人柄が、やる気を左右するかもしれません。筆者のときは、しんどいけれど、このインストラクターさんのために頑張ろうと思えるような方でした。
ただ、前述のとおり急きょバイクの位置をインストラクターさんの目の前に変更してもらったのですが、初参加で、筆者のように「申し訳ないからやらなきゃ」みたいに思う性格かつ運動不足の人は、インストラクターさんの目の前はしんどいと思います。

運動内容が変わるとき、「1234」と言ってくれたので、どこから動きが変わるかわかりやすかったです。終わるときは「4321」と言ってくれたので、その合図で「この辛い動き終わるー」と安心できました。

潜入ということで会員の5人の方のこともチラチラガン見していたわけですが、みんなインストラクターさんの動きについていっていました。
これは筆者、尚のこと休みづらい。後でわかったのですが、この日は皆さんベテラン勢だったとのこと。少しお話した会員さんも入会8ヶ月と言っていました。体を慣らすためか、レッスン前もインストラクターさんがいないときもバイクを漕いでいました。

一番しんどく感じたのは、ダンベルを使った運動のとき。
バイクを漕ぎながら小さなダンベルを持つのですが、「辛い人は持たないでいいですよ」と言ってくれているので無理しなければいいものを、ダンベルが光る仕様に見え、これ置いてたら目立つなと思い、持って必死についていったのですが、腕立て伏せもロクにできない筆者は辛い辛い。
それまでしんどそうな顔を見せるのが恥ずかしく、「うわみんなすごいなぁ」みたいな顔で、笑顔でしんどそうにしていたのですが、このとき一瞬、周りの目とかどうでもよくなった気がします。
というわけで、暖房器具以外で久々に汗をかきました。運動不足が解消されるのは絶対です。筆者が体験したのは35分くらいのレッスンだったらしいのですが、わりかしあっという間でした。シャイは変化なかったですが、場の空気がいいのでコミュニケーションをとっていくうちに、ひと皮むけられそうな気もします。
更衣室にもイケイケな洋楽
そんないい空気なスタジオについてです。
インストラクターさんが話しかけてくれたりフレンドリーで、音楽もかかっていて終始元気いっぱいな空間です。
更衣室にもイケイケな洋楽が流れていました。
終わったらシャワーを浴びられるのはもちろん、化粧を直す環境も整っています。
参加前と参加後
参加前に不安だったことを参加後にまとめました。
・途中で休んでいいのかな
…全然大丈夫です。
・インターネットで画像検索したら室内が暗かったが実際どのくらい暗いのか
…真っ暗になることはなかったです。だからシャイな筆者は周りの目が気になりました。
・バイクの使い方わからなかったらどうしよう
…インストラクターさんが丁寧に教えてくれるので安心です。
・ジム系の場所自体初めてだし…
…スタジオに入り「初めてなんですけど…」の一言で、すべて親切に案内してくれました。
・ホームページによると「満腹も空腹も避けて来て」とのことだけど、ごはんの量どのくらい食べたらいいかな
…参加30分前くらいに300カロリーくらいの菓子パンをひとつ食べました。レッスン前後に体調を崩すこともなかったです。ちなみにレッスン後、おなかが減ったので朝マックも食べました。たくさん動いたからたくさん食べても罪悪感がありません。
・「パリピ」な人ばかりで浮いたらどうしよう
…浮くことはありませんでした。
イケイケで緊張しちゃう…みたいな感じではなく、ロッカーが開かなくなって助けてくれる会員さんもいましたし、インストラクターさんも接しやすかったです。
参加当日、雨で電車が止まっていたようで、もしかしたら本当はもう少し参加者が多かったかもしれません。なぜそう思ったのかというと、予約時に、確定しているバイクの数がもう少し多かった気がするのもそうなのですが、このフィールサイクル、予約をとるのがけっこう困難だったからです。
スタバのアクティブ版?
フィールサイクルの総イメージは、「スタバのだいぶだいぶアクティブ版」といったところです。
今は明けて翌朝。激しい筋肉痛を覚悟していたのですが、なんと筋肉痛じゃない!そして「今頃レッスンやっているなぁ」なんて考えてしまうほど。パリピに縁がない筆者でも、パリピ感あふれているのに楽しめる場所がありました。
(武井怜)
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