メンバーの加入・脱退を繰り返しながら、これほどまでに長期間、J-POPシーンの第一線で活躍を続けてきた男性パフォーマンスグループというと、ジャニーズ以外では他に類を見ないのではないでしょうか。
現在、EXILE本体はHIROが2013年にパフォーマーを引退し、ATSUSHIが2016年に海外留学を発表して活動を制限しているため、実質的にはTAKAHIROがけん引するかたちをとっています。
EXILE「第二章開幕」を託されていたTAKAHIRO
TAKAHIROがEXILEに加入したのは、2006年9月22日のこと。メンバーの一人・SHUNこと清木場俊介の脱退に伴い、グループは「第一章終焉」として、メンバー編成の変更を余儀なくされました。
これはEXILEにとって、相当な痛手だったはず。何故ならSHUNは、グループでも1・2を争う人気メンバーでしたし、何よりもATSUSHIと双璧をなすボーカル担当だったからです。
数人いるその他のパフォーマー(ダンサー)と比べて、替えがききにくい存在でもあるゆえに、プロデューサーのHIROをはじめとする運営側は頭を悩ませたことでしょう。
だからこそ、歌よし・ルックスよしで華もあるTAKAHIROは、間違いなく当時「第二章開幕」を控えるEXILEにとって、喉から手が出るほど欲しい人材だったに違いありません。
しかし、そんなTAKAHIROの加入に関して、ちょっとしたゴタゴタがあったのをご存知でしょうか?
一部テニミュファンの顰蹙を買ったTAKAHIROのコメント
2016年10月、EXILEファミリー総出演の映画『HiGH&LOW THE RED RAIN』公開に際して、TAKAHIROのインタビューが、『週刊女性』2016年10月18日号に掲載されました。記事の中でTAKAHIROは、共演者の一人・斎藤工について「僕は、初めましてだったんですが」と発言。
一見、何でもないようなコメントですが、過去の禍根を知る一部の層にとっては、顰蹙ものの一言だったようです。「一部の層」というのは、ミュージカル・テニスの王子様、通称「テニミュ」ファンの方々。
いったい、何に恨みを持っているのかというと、今から11年ほど前に起きた、ある出来事が関係しています。
青学2年生・海堂役として出演が決まっていた
当時TAKAHIROは、2006年8月から始まる『ミュージカル・テニスの王子様 Advancement Match 六角 feat.氷帝学園』に、主要キャストの一人・青学2年生の海堂役として出演が決まっていました。
テニミュといえば、若手俳優の登竜門としても有名。
斎藤工もそのうちの一人。彼はTAKAHIROと同じ舞台に、青学の対戦校、氷帝学園の3年生・忍足侑士役として出演していますが、TAKAHIROとの共演は叶いませんでした。
というのも、TAKAHIROは公演の10日前に、体調不良で急きょ出演をキャンセルしたのです。
本当に斎藤工と「初めまして」だったのか?
テニミュファンの不興を買ったのは、この裏で行われていた出来事。
なんとTAKAHIROは、降板発表後すぐに、EXILEの新ボーカルオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION」へ参加。その後はご存じのとおり、順調に選考を勝ち抜き、9月22日には見事EXILEへの加入を果たしたというわけです。
ここで、先述した『HiGH&LOW』のインタビューを振り返ってみましょう。
TAKAHIROは、斎藤工について「初めましてだった」とコメントしています。けれども、テニミュ内定から降板発表までの期間、かなりの頻度でリハーサルを行っていたでしょうし、そうでなくても主要キャスト同士、顔合わせくらいはしていたはず。
そのため、「初めまして」というのは、どう考えても不自然。
『テニミュ』に出演が決まっていた過去をなかったことにしたい……くだんの発言から、そんな思惑がくみ取れたために、テニミュファンは怒りを再燃させたのです。
真相は定かではありません。しかしいずれにしても、この降板劇によって、TAKAHIROが一部テニミュファンから未だに恨まれているのは紛れもない事実のようです。
(こじへい)
※イメージ画像はamazonよりPRINCE EXILE TAKAHIRO