
「ブラック・ブラック企業」ウェブサイト
厚生労働省の公開している、労働基準関係法令の疑いで書類送検・局長指導された企業を一覧にしたサイト「ブラック・ブラック企業」が開設された。
ブラック企業の情報を一覧に
同サイトを作成したのは、「データ・ビジュアライゼーション」の実践と普及に関する活動を行っている矢崎裕一さん。厚生労働省が7月に公開した「労働基準関係法令違反に係る公表事案」のデータを元に、「ブラックな事案」で送検された企業を整理。「都道府県別」や「公表年・月」、「違反法条」などのカテゴリーごとに企業を比較できる仕組みを実装した。
【データ可視化】厚労省から公表されているブラックな事案で送検された企業のブラック案件一覧です #ブラック企業 #Webページもブラック https://t.co/z8NCodQntZ
— Yuichi YAZAKI (@yuichy02) 2017年8月5日
今回使用された「労働基準関係法令違反に係る公表事案」は、各都道府県の労働局が昨年10月から今年6月までの間に公表した内容を集約したリスト。労働基準関連の法案に違反して送検された企業の名前や所在地、違反した法やその具体的な内容が記されている。
元のリストでは各地の労働局ごとに企業や事案が分かれていたが、「ブラック・ブラック企業」は都道府県や違反した法条によってデータを分けてくれるのが特徴。たとえば「大阪府」と「労働基準法」のカテゴリーを同時に選択すれば、条件に合う会社が一覧になって表示される。「労働者4名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの」といった具体的な事案内容まで見ることができるので、どんな「ブラック案件」があったのか一目瞭然。さらにカテゴリーに当てはまる企業の数が棒グラフとして表示されるので、件数を比較する際にも役に立つ。
公開されたサイトの内容に、ネット上では「これから就職する人は必見ですね」「ブラックボックスを可視化しよう」といった声が続出。また同サイトでは「ブラック企業」にかけたユーモアのため、ページの色合いが黒一色で文字もグレーで表示。「黒くて見にくい。こういう社会正義に関する事柄に関してはブラックユーモアより実用性を重視してくれ」という声が上がっている一方、「めっちゃ見づらいけどユーモアとしては正解」「企業のイメージが決まるサイトでもあるんだろうな」と評価する声も上がっている。
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