コンビニに並ぶアイスの中でも、ハーゲンダッツは価格が高いイメージがある。その理由として、ネット上では「値段が高いほうが売れる」「大人向けだから」「生産にコストがかかる」などの説があがっている。
アイスクリームの購入金額は年々上昇中
近年、アイスクリームの一回の購入金額が年々上がっているという。一般社団法人 日本アイスクリーム協会の「アイスクリーム白書2016」によると、1回に購入するアイスクリームの金額は、2016年には平均額314.1円となった。2014年の285.8円、2015年297.8円から明らかに上昇している。
2016年の購入金額の分布を見てみると、100円台が最も多く28.3%、次いで200円台の23.0%、そして300円台の18.3%と続く。「質」と「量」どちらを重視するかの問いに対しては、「量より質を重視する」派が73.7%と圧倒的に優位となった。アイスクリームは高級志向になっているといわれているのも納得がいく。
ハーゲンダッツのおなじみのカップアイス「ミニカップ」は294円(税込)のものが多く、100円アイスと比べれば約3倍。たまに期間限定モノで360円(税込)の商品も出ることもある。その高価格の理由について、消費者からは次のような推測がされている。
・値段が高いほうが売れるから
・高級志向で他の商品と差別化するため
・大人向けのアイスだから
・こだわりの原料を使っているため、生産にコストがかかるから
・普通のアイスよりも低温で保存する必要があるため、維持コストがかかるから
実際のところどうなのかハーゲンダッツ ジャパンの担当者に尋ねてみると、
「当社では、高品質でおいしいアイスクリームをお届けするために原料選びからこだわって商品作りを行っており、現在の価格設定となっております」
ということだった。
歴代で最も高かったのは1個1,000円相当のWeb限定セット
ところで、ハーゲンダッツが発売してきたカップタイプのアイスクリームのうち、最も値段が高かった商品はどんなものなのか。
●最高値
『ヘブンリースプーン「ダージリン」6個セット』6,000円(消費税込み・送料込み)
2008年5月にWeb限定数量限定で販売。
「ヘブンリースプーン」は、2008年5月9日の発売日当日の深夜に完売となったことで、いわゆる伝説となったアイスクリームである。
「ヘブンリースプーンは、こだわり抜いた高級・希少な副原料のおいしさを余すことなく引き出し、至福の味わいを実現しました。副原料の希少性により、生産できる数量が限られていることから数量限定発売となりました。
『ダージリン』は、ダージリンの中でも、最高品質の茶葉でしか楽しむことができないマスカテルフレーバー(マスカット、ムスクを思わせる匂い)を感じることができるアイスクリームでした」
ちなみに最安値はおなじみの「ミニカップ」の発売当初(1985年)の220円だった。現在は価格改定があり、294円(税込)
(石原亜香利)
取材協力
ハーゲンダッツ ジャパン
http://www.haagen-dazs.co.jp/