現在、テレビやスポーツ新聞でよく見る「松井秀喜氏」の印象と言えば、こんなところでしょうか。
大谷や筒香に憧れる今の野球少年にとって、この元メジャーリーガーは、どのように映っているのでしょうか。気になるところです。
迫力十分だった現役時代の松井秀喜
もちろん、風格があるのは今も昔も変わりません。現役時代、いや、さかのぼれば星稜高校在籍のアマチュア時代から、彼が打席に立つと独特の緊張感が流れたものです。
「他の打者とは違う特別クラスの選手」とは、共に日本で全盛期に対戦した“ハマの大魔神”こと佐々木主浩の評価。肩で大きく息を吐き、見据えるような眼差しで相手投手の投球を待ち構えるその姿は、テレビ画面からでも十分伝わる威圧感がありました。
マスコミへの“神対応”で有名だった
そんな稀代のスラッガーだった松井は、マスコミ対応のいい選手としても知られていました。どんなに不調なときでも、マイクとカメラを向けられれば必ず取材に応じる神対応っぷりは、まさに選手の鑑。
スター選手であるにも関わらず、誰に対しても平等で“隣の兄ちゃん”的気さくさを携えていたのが、松井という選手の魅力だったと言って良いでしょう。
こうした気の良さゆえか、特定のメディア関係者と懇意になることも多く、特に東スポの記者とは、のっぴきならない関係を築いていたものでした。
東スポ記者に「極上品」を要求?
1999年6月。東スポ誌上に、松井関連のある記事が掲載されます。記事によると、松井が「近頃のAVには極上品が少ない」「これでは仕事に打ち込めない」と東スポ担当者に悩みを打ち明けたとのこと。さらに松井は「厳選したやつをください」と要請。
担当者サイドは「巨人優勝とホームランキング獲得を達成してくれるなら」と惜しみない協力を誓うも、「極上品によって成績が落ちてしまうのではないか」と一抹の不安を抱いたとか抱かなかったとか……。
そして約2週間にも及ぶ選定期間の後、東スポ担当者から松井へ「極上品」が献上されたといいます。
これで打撃に弾みをつけたいところでしたが、献上当日の試合は、3タコ2三振という不本意な結果でした。
元々、選手時代における松井のアダルトビデオ好きは知る人ぞ知る有名な話。
本人曰く「松井流ストレス解消術」であり、どんなに多忙を極めようが、いつでも新作のチェックには余念がなかったそうです。
特別審査員にも任命された松井秀喜
東スポと松井の悪友のような蜜月っぷりは、これだけに留まりません。2007年には、東スポとソフト・オン・デマンドが共催したアダルトビデオのコンペティションの特別審査員にも任命されていました。
当時の松井といえば、ニューヨーク・ヤンキースに所属するバリバリのメジャーリーガー。シーズン中ということで現場には顔を出せなかったものの、以下のようなメッセージを送っています。
「(チーム状況が悪く)とてもじゃないですが、トンボ帰りでいいので日本に行かせてくださいと言える雰囲気ではありません。来年はジータとプライベートジェットを借りて飛んでいこうかと思います」
「19作品全て鑑賞させていただいて、どれも力の入った作品と感じました。実際に強烈に刺激してきた作品もいくつかありました。
なんともユーモア精神に溢れた粋なコメントではないでしょうか。こんな気さくな“隣の兄ちゃん”的時代を知っているからこそ、今のすっかり偉くなった松井を見ていると、ほんの少しだけ寂しさも覚えるというものです。
(こじへい)
※文中の画像はamazonより月刊 GIANTS増刊 夢と感動をありがとう 松井秀喜 2013年 03月号 [雑誌]