第20週「ミニスカートの風が吹く」第124回 8月24日(木)放送より。
脚本:岡田惠和 演出:川上 剛

連続朝ドラレビュー 「ひよっこ」124話はこんな話
奥茨城村で谷田部家の大人と宗男夫婦が一同に介し、実(沢村一樹)は、稼ぎをほとんど仕送りしているみね子(有村架純)を心配し、元に戻してあげたいと言い出す。
みね子を解放してやりたい
ミニスカート、ふたりめは、ぱるる(由香役)だった! さすがアイドル、足首に膝の裏に膝頭・・・と神経行き届いた、きれいなおみ足です。
だが、124話のミニスカートは、これで終了だった。
ミニスカートは副菜のようなもの。大事なのは主に「(みね子を)解放してやりたい」という話だ。
実は、みね子のためには、家計を立て直したいと言う。それには米だけでなく、何か新しいことが必要だ。
「ミニスカートは女性の解放だ」と鼻息荒い「ひよっこ」だったが、じつは、みね子の「解放」が最も重要なのかもしれない。
そうしないと「終わんねえよな、谷田部家に起きた悲しい出来事は」と宗男(峯田和伸)がまたまたシリアスな物言いをする。
宗男のメッセージ性の強い台詞は、続く。
「悲しいことはよ、降ってくるみたいにいきなり起きんだ」
「どんなにきちんと誠実に生きていてもよ 悲しいことややなことはいきなり起こる」
「でもよ、悲しいことから救ってくれるのは、人だよ。人間だ」
「立ち直らせてくれるのも、人だよ」
「誰かに助けてもらったら誰かを助ければいい」
「みんながそうすりゃ、世界はきれいに回っていくよ」
それを、妻・(しずちゃん)は、すぐ話がでっかくなって、わけがわからなくなると笑う。
それに比べて、実は現実的で。
「しっかり者の長男と 夢見る次男だからな」と自覚はしている宗男。
少しずつ夫婦に戻っていくふたり
実は、「思い出せなくてもいい。ここで生きていることが好きだ」と噛みしめるように言い、
「美代子のことも好きだ」と、ミニスカートのことを褒め、美代子を恥ずかしがらせる。
「こっからだ。取り戻すんだ、絶対」とシリアスな実。取り戻すのは記憶ではなく、生きる権利と自由ってことなのか。
やはり、この人の存在時代が、戦後から高度成長期の日本の暗喩のようだ。
一瞬でも、夜の夫婦生活は元に戻ってるのだろうか、などと気にしてしまった自分が恥ずかしい。
谷田部家は、元に戻りかかっているが、そうなると、世津子(菅野美穂)はどうなるのかと気になったところで、再び彼女が登場する。彼女の気持ちは収まっているのだろうか。
今日のヤスハル
最近、人気、急上昇のヤスハル(古舘佑太郎)だが、超ミニスカの由香(島崎遥香)が、柏木堂にやってきた時、目線を足に動かさなかったことが、好感度高い。
(木俣冬)