第24週「真っ赤なハートを君に」第139回 9月11日(月)放送より。
脚本:岡田惠和 演出: 田中正 板垣麻衣子

139話はこんな話
世津子(菅野美穂)があかね荘にやってきて1ヶ月。あかね荘ではみんな、それぞれ楽しくやっている。
最終回まであと3週間 ツイッギーコンテストは10日後
残り3週間となった「ひよっこ」は、「マラソンでいうと40キロ地点」と増田明美さんが解説してくれました。以前、このレビューで、マラソンにたとえて解説してほしいと書いた気持ちが届いたのでしょうか(妄想)。
世津子は愛子(和久井映見)と同居して、プロレスで盛り上がっている。
みね子(有村架純)は、新しい制服のデザインをしている。
時子(佐久間由衣)は、ツイッギーコンテストの準備をしている。139話は肌の露出が少ない佐久間由衣だが、ここのところ、以前よりも、腕とか足とか痩せてきているような印象がある。最大の見せ場・ツイッギーコンテストに合わせて、カラダを絞ってきているに違いない。
みね子様にはがんばってもらわんとな
愛子と世津子が、小学生男子のように元気がいい。
テレビドラマの視聴率が高かった時代、ゴールデンタイムの主人公をやってきた俳優たちは、なにやらぱ〜っとした華がある。
ところが、漫画家ふたり(岡山天音、浅香航大)は、愛子と世津子じゃ少女漫画の登場人物としてはちょっと年齢がいっていると手厳しい。
やっぱり「みね子様にはがんばってもらわんとな」とみね子頼り。
そして、漫画家・新田と坪内は、ヒデ(磯村勇斗)に「新しい展開をくだはれま」と頼み込む。
なんて他力本願なんだ、この漫画家たちは。自分で想像したまえと言いたい。
そういえば、愛子とプロレス技をかけあったり、省吾(佐々木蔵之介)の写真で愛子をいじるいたずらっこ的な世津子を演じる菅野美穂は、岡田惠和の「ちゅらさん」では、メルヘンのネタ探しに、主人公の同行を追いかけていたっけ。菅野美穂は、漫画家くんたちに親近感があるのではないだろうか。
「女の人が選ぶスターが求められているんだよ」
世津子は、時子にコンテストのアドバイスを求められると、
「嫌味にとらないでね。わたしオーディションとかコンテストとか受けたことなくて。子役のときから主役だったから」としれっと自慢。
そして、女性たちで、あかね荘作戦会議をすることに。
奥茨城母の会、月時計会議に続いて、またしても集まる女性たち。
今回は、愛子や早苗(シシド・カフカ)に代わり、世津子が語る。しかもものすごく論理的に。
月時計会議のときも思ったが、女が集まったら、こんなに論理的な話し方をしないものだが、「ひよっこ」の世界ではそういうものなので、それはそれでよし。こういうふうに、ここではこうなのだというルールを作ってしまえたら、勝ちだと思う。
このコンテストは、商品を売るために作られたブームという側面があるかもしれないと裏を読みつつ、でも、それを超えたブームなのではないかと世津子は力説。
「女の人が選ぶスターが求められているんだよ」
はたして、時子は、女性の支持を獲得できるのか。
(木俣冬)