一見荘厳な風景画のように見える作品ですが、画面前景には兵士に引き立てられる人物が描かれており、ウェールズの暗い歴史が仄めかされています。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《ドルバダーン城》 1800年 油彩・カンヴァス ロイヤル・アカデミー蔵 (C) Royal Academy of Arts, London; Photographer: Prudence Cuming Associates Limited
女優・吉田羊さんによる音声ガイドも忘れずにチェック!
絵画に秘められた「恐怖」を読み解く本展での必須とも言えるアイテム「音声ガイド」は、女優の吉田羊さんが担当。中野京子氏書き下ろしのスクリプトで、絵の背景にある物語をより身近に感じることができます。
また、東京会場限定のボーナストラックとして、ロペとアキラ先輩が登場! 聞き忘れのないようにしなきゃいけませんね。
「怖い絵」著者、作家・ドイツ文学者中野京子氏による作品解説
《オデュッセウスとセイレーン》を解説する「怖い絵」著者・中野京子氏
今回お邪魔した報道向け内覧会では、「怖い絵」著者である中野京子氏によるギャラリートークがあり、開催までの経緯や、オデュッセウスを描いた作品について直接お話を聞くことができました。
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》 1891年 油彩・カンヴァス オールダム美術館蔵 (C) Image courtesy of Gallery Oldham
人に魔酒を飲ませて豚にしてしまう魔女キルケーを描いた《オデュッセウスに杯を差し出すキルケー》。作品の中のオデュッセウスと同じく、鏡に自分を映すことができる撮影スポットも。
中野京子さん(左)と吉田羊さん(右)
ここでしか手に入らない「怖い絵」展グッズ
展覧会で楽しめるのは絵画ばかりではありません。様々な企業とコラボレーションした、限定のグッズも要チェック。
赤と黒のコントラストが目をひくサロメのマグカップ
これまでの特別展とは異なる、「恐怖」を切り口とした「怖い絵」展。「怖い絵」シリーズを読んだ人はもちろん、まだ読んでいない人も、これを機にあらたな絵画の楽しみ方に出会える展覧会となること間違いなしです。
ポール・ドラローシュ 《レディ・ジェーン・グレイの処刑》 1833年 油彩・カンヴァス ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵
Paul Delaroche, The Execution of Lady Jane Grey, (C) The National Gallery, London. Bequeathed by the Second Lord Cheylesmore, 1902
ヘンリー・フューズリ 《夢魔》 1800-10年頃 油彩・カンヴァス ヴァッサー大学、フランシス・リーマン・ロブ・アート・センター蔵 (C) Frances Lehman Loeb Art Center, Vassar College, Poughkeepsie, New York, Purchase, 1966.1
ジョセフ・ライト《老人と死》 1775年頃 油彩・カンヴァス リバプール国立美術館蔵 (C) Courtesy National Museums Liverpool, Walker Art Gallery
フランソワ=グザヴィエ・ファーブル 《スザンナと長老たち》 1791年 油彩・カンヴァス ファーブル美術館蔵 (C) Musee Fabre de Montpellier Mediterranee Metropole, France - Photographie Fredric Jaulmes - Reproduction interdite sans autorisation
(おぜきめぐみ/イベニア)
暇潰しに行ってみたらアホみたいに人が押し寄せててびっくりした。作家自体は大したのいないんだけど...。