2000年代の問題作!?「14歳の母」と「恋空」
三浦春馬も27歳となり、アラサー役を演じるようになったが、彼の名前を2006年の人期ドラマ「14歳の母」(日本テレビ系)で知ったという人も多いのではないだろうか。
同ドラマは、志田未来が中学2年生にして妊娠するという言わずと知れた問題提起作。この作品の中で、三浦春馬はヒロインの相手役である中学3年生を演じ、注目を集めた。
翌年2007年には、映画「恋空」でさらに知名度を上げた三浦春馬。当時10代女子を中心にかなりの話題をさらった「ケータイ小説」の『恋空』を原作とするこの映画は、主人公を新垣結衣が演じた。
ここでも、若くして彼女を妊娠させることになるヒロインの彼氏を演じたのが三浦春馬だった。不自然さを否めない展開はケータイ小説が批判を受ける所以でもあるが、いずれにせよこの作品は三浦春馬の「不良っぽいが情には厚い、色気のあるイケメン」といったイメージを定着させたようだ。
ちなみに、『恋空』映画版では現在活躍中の中村蒼や波瑠なども出演しており、ある意味で原石が集まっている作品という感もある。
月9主演でもヒロインを妊娠させた三浦春馬
その後、「ごくせん」(日本テレビ系)や「ブラッディ・マンデイ」(TBS系)など話題作のドラマへの出演や、「クローズZERO II」や「ごくせん THE MOVIE」といった人気ドラマへの出演を重ね、一気に露出を高めた三浦春馬。
2011年、フジテレビ月9ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」では戸田恵梨香とともに主演を務めたが、ここでもドラマの中で相手役の戸田恵梨香演じる夏実は妊娠することとなる。なぜ三浦春馬には「未婚の父」役を演じさせたくなるのか……。
ちなみに、この「大切なことは~」で三浦春馬演じる教師と一夜の過ちを犯す高校生を演じたのは、最近何かと話題の武井咲だ。当時はこのドラマの影響で悪女としてのイメージがついた武井だが、その後清純派の役もこなし、今年は「黒川の手帖」の主演でまたしても悪女を演じ切って話題を集めた。
子役でデビュー、ブレイク前に大河出演!
10代の頃から「男」の匂いを漂わせるような役を多くこなしてきた三浦春馬だが、デビューは7歳の頃。
4歳から児童劇団に所属していた三浦は、1997年のNHK連続テレビ小説「あぐり」の中の小さな役でデビュー。このドラマでは、主人公の息子役に生田斗真が出演していた。
また、2003年には大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」に出演。主演が市川新之助(現在の市川海老蔵)だったという点も注目に値するが、この作品の中で宮本武蔵の最初の弟子を演じたのが三浦春馬だった。まだブレイク前だったが、初々しい演技と、13歳ながら凛々しい佇まいが印象に残っている人も多いのではないだろうか。
ブレイクまでには意外にも長い下積み時代があったが、その間も脇役ながら存在感を放っている俳優だった。
20代後半に入り、今までにないピュアなエリート役もこなすようになった三浦春馬。キャリアが長いだけに、30代もさらなる役の幅を広げてくれることに期待だ。
(空町餡子)
※文中の画像はamazonよりBARFOUT! 240 三浦春馬 (Brown's books)